株式会社イコム 社長 早川徹
埼玉の社長   田舎暮らしを夢見る人のマルチハビテーションライフ

再会

あるイベント会場へ向かった。
そこは湯島の繁華街から少し奥に入った場所で、ひっそりとした大人の秘密基地のような雰囲気だった。

税理士法人の代表者H氏が主催しているというので、友人から紹介されて著名な人物だとわかった。
すると、すぐ隣に見覚えのある方がいたので、K氏かと尋ねるまでもなく再会に驚いた。

約10年ぶりになるが、K氏がある上場会社の役員をしていたころの仕事仲間であった。
お互い何の繋がりでこのイベントに参加したのか語ってみると、実に人の繋がりの妙味を感じる。

K氏は会社を起こして不動産コンサル業を主体とした組織を作って活躍しているようだ。

昔のヤンチャ話しに花が咲いていると、K氏は今でも銀座のクラブに通っているという。
彼の流儀が実に面白く、ただの女好きかと思っていたが、少々違っていたようだ。

先ずは、老舗の料理屋からスタートするそうだ。
それも知る人ぞ知る名店で、そこがクラブとのつながりがあるようで、馴染みになると自然と動線が引かれるようになるそうだ。

クラブでは、女性との会話もさることながら、店そのものに魅力を感じて通うそうで、ママの器量もあるだろうが、コミニティ全体がそれをさせる何かがあるようだ。
コロナの影響もまったくなく、緊急事態宣言下でも馴染みの旦那衆が何の気なしに200万円をポンと払ってくるそうである。

まさに、店に行こうが行くまいが関係なく、それをしている関係が構築されている。
銀座のクラブの中でもごく限られた店である。

K氏は若い頃からの馴染みなので、勘定は聞いて驚くほど気を使ってくれた金額のようで、お金でころぶような世界ではない関係を構築している。

K氏との再会で新たな価値観に触れてみたくなった。

女性社員

ランチをしながら今後の財務課題について報告を受けていた。

彼女は新卒9年目で小さな命を宿している。
2人目の子供になるため、産休に備えて準備を整えている。
前回も産後に仕事復帰していて、彼女なりの体験を踏まえているようだ。

それとほぼ同時に新卒11年目のSが産後の仕事復帰を迎えている。
彼女も2人目を産んで準備を整えている最中である。
ご主人の転勤で九州長崎からの在宅勤務になる。九州からの在宅6年目になるが、今となってはオンラインが普通になり、Sはその先駆者となっていたようだ。

また、新卒6年目を迎えるYも妊活中で2人目の準備に入っている。
そして、NやIも新婚で妊活中と聞いている。

女子社員たちは、おしなべて仕事ができる逸材が多く、産後に仕事復帰してくれるので、大変ありがたく思っている。

自然とローテーションが上手になされていて、産休に入ると同時に仕事復帰してくるので、とても助かっている。

おもむろに目をつむりながらイメージしてみた。
もしも、自分が女子社員だったらと。

自らのスキルを身につけなければならないだろう。
主人に依存していて、女性問題が起きたらどうなるだろうか。
その逆もあるし、揉めたときには。。

住宅ローンの連帯債務者になっていたら、厄介な問題になってくる。
健康の問題も軽視できない。

もろもろのリスクがあるだけに、しっかりとキャリア形成していくに違いない。

おもむろに目をあけると、違う女性の影を感じた。

パンク

車に乗り込むとパンクのお知らせが表示されていた。
昨日まで何の異常も無かっただけに、誰かの悪戯ではないかと解釈していた。

先ずは、鰻を食べるために目的地まで行かなくてはならなかった。
15分程で着くので強行にそのまま運転した。

鰻を堪能したあと、タイヤを見ると完全に空気がなくなっていた。
テスラに連絡して確かめると、通信データでも空気が全くないので、そのまま走り続けるとパンクの修理が不可能になり、タイヤを交換する必要があると言う。
それは、実際にタイヤを調べてみなくてはわからないのだ。

そこで、タイヤ修理の出張サービスに連絡をした。
1時間ほどで修理担当者がタイヤを外して調べてみると、タイヤの摩耗が激しくてワイヤーが見えていた。
従って、タイヤの交換をする必要がある事がわかった。

修理は出来なかったが、出張料を5000円払ってタイヤ交換のため、テスラへ再び連絡した。
今日は休日になるので、明日の受け付けになると言う。

鰻を食べてから3時間近くバタバタしていた。

今日のところは、車を置いて明日入庫するためにロードサービスを依頼した。

翌日には時間通りにロードサービスの担当者が現れた。
無事に東雲のテスラサービスセンターへ移送してくれて、何とかパンクのバタバタ劇が落ち着いた。

翻ってみると、パンクのサインが出ていた事で備えることが出来た。
また、車を発進する前にそれがわかったことで事なきを得た。
車の走行中にそれが起きていたら大事故に繋がっていた可能性がある。

本当に運が良かった。
今回の関係者の皆さんに感謝する。

新プロジェクト

そこはまるで京都先斗町にいるようだった。
横浜の野毛の繁華街は風情があり、ひいき客で賑わった店が、所狭しと立ち並ぶ通りであった。
その一角の老舗串焼き「だるま」に入った。

友人Yが30年以上通う店で、カウンター8席に座敷4席の小さな店だが、満席3回転の超繁盛店である。
初めて訪れたが熟練の技と素材が抜群で、これほどの店はそうはないと感じるくらいに感激した。

赤星で乾杯して、プロジェクトの構想を話しながら、準備を着々と進めていることにY氏の行動力を感じていた。

Y氏とは同級生で10年近くの付き合いになるが、実績もあり知的能力に加えて、人脈も豊富に活用できる資質の持ち主である。

彼と直接組んでビジネスをするのは初めてになるが、かねてより一緒に何かやりたいと思っていた。

来週よりチームを結成して準備を進め、来年にはローンチする予定である。

話が落ち着いたところで次の店に移動した。

締めはワンタンの専門店「くぬぎ屋」に入った。
ここのワンタンは絶品で、後日宅配で注文したくらいのスペックが高いワンタンだった。

美味いものを知るY氏ならではのセレクトに大満足であった。

弱気相場

馴染みのスタイリストN氏がつぶやいた。
うちのビルのテナントがごそっと退去するんです。

青山通り沿いの商業ビルで飲食店、アパレル、美容室などが入居している大型の施設である。
表参道駅から徒歩5分の立地になる。

1階のテナントが賃料150万円を100万円に交渉したが、折り合わなかったために退去を決めた。
しばらくしてオーナー側より110万円で譲歩してきたが、時すでに遅く経営陣が移転を判断した後であった。

また、その他の飲食店舗も詳細はわからないが交渉決裂で出ていくそうである。

まさに、都心ビルオーナーは冬の時代に入った。
N氏の大手サロンも前年比80%の売上で採用も極端に減らしたそうだ。
1時間かけて都心まで髪を切りにきていた多くの人は、地元の美容院に行くようになっているようだ。
そのため、地域密着営業しているサロンは前年比プラスに転じていると言う。

家賃も3割近くの下げ交渉が入っていて、今はオーナーが強気に出ているところは空きが目立っている。
こんないい場所に空いているのかと、驚くような立地の店舗が目につくようになった。

これからは完全に弱気相場になるのは間違いない。
今は強気のオーナーでもあとで泣きを見るだろう。

都心の店舗賃料は20-30%は下がると見ている。
弱気と強気が交錯している状態から、一気に弱気相場に転じると、そのあたりまでいくだろう。

一方で首都圏の好立地店舗はそこまで弱気相場になる感じではなさそうである。

しかし、タイミングを間違うと飲食店舗ビルオーナーは苦戦を強いられるだろう。

四方山話

カフェのモーニングメニューはゆで卵とコーヒーが定番になっている。

トーストとゆで卵がセットになっているが、パンは食べないように意識しているので、ゆで卵だけにしてもらっている。

リクエストをしようとスタッフに話しかけた。
ゆで卵は半熟にしてください。

スタッフの方は即答出来ずに、確認するのでお待ち下さいと言って席を離れた。
程なくして、半熟には出来ないと言ってきた。
何故だろうと不思議に思ったが、彼女に問い詰めても仕方がないので諦めて普通のゆで卵を食べた。

食べながらも出来ない理由がわからなかった。
普通のゆで卵は10分ほどで出来上がるはずで、半熟だとそれよりも短い時間で仕上がるからだ。

作り置きしているからと言う理由も当てはまらない。
何故なら、そのリクエストに応えて調理すれば良いからである。

何もスクランブルや卵焼きにしてほしいと言っているわけではないのだ。

それから幾つかの違う店舗でもリクエストしてみたが、半熟のゆで卵は食べられていない。

どうしても食べたくなった時があったので、家で調理をしてみた。
やはり、半熟の絶妙な状態はなんとも言えないうまさがある。
さっと塩をふって食べると自然と笑みがこぼれる。

普通のカフェでは難しいので、ホテルかルームサービスなら確実に対応してくれるはずだろう。

ふたりの息子

カモメの声と共に潮の香りを感じていた。
それは、一本の電話の向こう側から伝わってきた。

石垣島に暮らす長男からの電話だった。
相談がある時に話す口調ですぐにわかった。

お金の工面をするめに頭を悩ませていた。
それは、堂々巡りの様相で同じ次元で問題解決しようとしても、深みにはまっていくだけの末路がある。

飲酒運転で免許取消し処分になり、移動手段が自転車になってしまったようだ。
車を大破させて借金だけ残ったあげく、罰金の請求書が待っている。

他にもろもろと借金があり、債務超過に近い状況を迎えている。
稼ぐことに思考が注がれるため、制限の意識の範囲内での行動しか取れないのだ。

ここは、彼の要望に応えることなく、キッパリと断って追い銭はしなかった。

これまでのパターンから外に出るために何をすべきか考えてみろとアドバイスした。

一方で、次男も時同じくして免許取消し処分のお達しがきている。
こちらは何とか債権債務の相殺の範囲内で収まっているが、仕事に支障をきたしている。

兄弟ともに免許取消し処分になるとは、まるでお家芸のようである。

原点に戻って、やり直しである。
それは、車の運転に留まらず、私生活を見直してこれまでの思考と行動を一変する必要がある。
女にうつつを抜かしている場合ではない。

一心不乱に仕事に集中して枠を超える必要がある。

ピンチをチャンスとして捉え、次のステージへと進んでほしい。

宅地建物取引士

35年前に宅地建物主任者の資格を取った。
現在は宅地建物取引士に名称が変わっている。

この資格を更新するには5年に一度の法定講習が義務化されている。
今年はその節目となり、法定講習の準備を進めてきた。

ところが、コロナの影響で自宅学習となった。
予め、教科書と問題回答書が自宅に郵送され、講習の当日は自宅で6時間を目安に学習すればよいのだ。

講習会がなくなって大喜びしている。

毎回うんざりするような話を聞くフリをしなくていいと思うと、非常に有意義なことに心の底から感謝している。

郵送されたその日のうちに問題集を済ませて郵送の準備をした。
もはや15分で回答が終わって、回答書には9時から16時まで学習した旨を書いて終了である。
もちろん、当日は学習してもまったく意味がないのでさらさらやる気はない。

そもそも、自宅学習でつまらない教科書を読む人がいるのだろうか。
オンライン講習だって出来るだろうし、まったく変化に順応出来ていない協会に呆れるばかりである。

この資格の本質は仲介業者の立場としての在り方を学ぶことであって、我々の業務には無関係であり、資格そのものに何ら価値を見出していない。

もはや次回は更新することはないだろう。

早場米

天然村に入り草刈りをした。
猛暑の中だが、ここにいるとそれを感じない心地よさがある。

いつも近所の農家さんがおもたせしてくれる。
今回は収穫直後のお米だった。

通常稲刈りは9月から10月にかけて行われるが、8月中に収穫を迎えるお米を早場米と呼ぶ。

今回初めてそれを知ることになった。
植え付けを早めに着手することで、収穫が早くなるのだが、早場米として流通することはないようだ。

9月の初旬に収穫したものは新米として流通されるが、早場米は一般の人には区別ができない。
つまり、ごく身近な人たちにしか味わうことができないのだ。

その早場米を天然村のお釜で食した。
甘みがじわっと口の中に広がるような旨味の極みを感じて、唸ってしまったほどだ。
チャンジャをお供に3杯も食べてしまった。

お米の美味しさに感激した。

品種はコシヒカリで甘味や粘りの感覚がある。
一方でササニシキはあっさり系のため、今では圧倒的にコシヒカリの方が流通している。

ちなみに、弟の鮨早川はコシヒカリ、ササニシキ、ハエヌキの3種類をブレンドして、それぞれの特徴を生かしているようだ。

魚も鮮度が大事だが、お米も鮮度が良いとこんなに美味しいものだと初めて知る事ができた。

スタグフレーション

不景気の最中に物価の上昇(インフレ)をもたらす現象をスタグフレーションと呼ぶ。

コロナをきっかけに、この現象が本格的に浸透している。

雇用や賃金が減少する中で物価が上がっていく。
原材料や素材関連の価格上昇になるため、生活者にとって極めて厳しい経済状況になるだろう。

おまけに、不動産などの資産は逆に振れて下がっていくため、通常のインフレでは活況になる業界も、今回で店じまいする会社が続出することになるだろう。

住まいを買う意欲が失せるため、マンションデベロッパー、建売業者は総崩れ、かつてないような冬の時代になる。

既に、公共料金などの値上げが始まっていて、原材料が上がってくるため、日用品などの値上がりは目前に迫っているようだ。

まさに、大転換期である。

普通の生活が困難になれば、何かを捨てなければならないだろう。

ここに大チャンスがあると見ている。
今までの常識が変わっていく最中に、あらたなチャンスが潜んでいるのは明確で、捨てたところに余白がある。
足し算ではなく、引き算の経営に注視するタイミングだと認識している。

年内は種まきで、動く時は来年になると見ている。

これまでにない大チャンスをものにしたい。