約1年ぶりの再会だった。
会食しながらK氏の活躍する話を聞き、同じ志を持つ私としては非常に感銘を受けた。
K氏は一般財団法人ラリーニッポンの代表理事で、クラシックカーをアイキャッチャ
ーに、日本の歴史・文化を再発見・再認識し、日本の誇りと自信を取り戻し、この日
本の美しさを世界に発信することを目的としている。
昨年に比べるとプロジェクトも多様化して台湾で開催したり、通常4日間の走行日程
を2日間でやってみたりしている。
基本の走行ルートは4日間で、京都の上賀茂神社をスタートして伊勢神宮・福井・岐
阜・長野・山梨・静岡・神奈川を経て靖国神社がゴールになる。
自慢のクラッシクカーに2名乗車での競技としてエントリーしている。
私は車に興味がないのでよくわからないが、車好きの究極がクラシックカーを所有す
ることにあるようだ。
何十年も前に製造された車が数億円するというのだから、それしかない価値があるの
だろう。
そもそもK氏が何故ラリーニッポンを立ち上げたのか聞いてみた。
彼がイタリアの代表的なラリーに参加した際、競技を交えて知り合いになったイタリ
ア人は日本に興味がある一方で、自分より日本の事を知っている現実に衝撃を覚えて
帰国したという。
そして、世界遺産である上賀茂神社に単身交渉に出向き、通常では車が出入りできな
い境内に許可を取り付けたのだ。
彼のパッションとビジョンに共鳴したのだろう。
私は感じた。
人は心底自分のミッションを察知した時に、打算なしで突き進めるエネルギーが自然
と湧いてくるのだと。
そして、熱意と志だけで相手を動かしてしまう力が作用する。
そこには肩書や実績は必要ない。
ただ一身に大儀に向かう姿勢を示すプロセスを重ねる事で、そのプロセスそのものが
大きな信頼残高の預け入れになるのだろう。
将来は公益財団法人を目指し日本の文化を世界に発信する役割を担う。
私個人としても事業とは別の分野で深くかかわって行きたいと思っている。