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社長ブログ2016.01.10

やかんとうんこ

ビジネスの友人でもあるFから「参謀」なる組織を紹介された。

ここは、経営者が集まりそれぞれが参謀として相互関係が成り立つコンセプトである。
なので、組織で何か活動するのではなく、組織内で経営者同士が生の体験を通じて感化しあい、具体的な案件の参謀役として機能する仕組みになっている。

この参謀を代表するA氏がFの中学生の同級生であり、Fが参謀に初めて参加した際に感銘を受け、1番に私を思い出してくれたらしい。

私も昨年からメンバー入りし、参謀の会合に参加するようになった。

6日に会合があり3回目の参加になったが、この日は参謀メンバー企業のI氏が自身の生の体験を話す機会があった。

I氏はIT関連企業の経営者であるが、その出で立ちに驚愕した。
それは、まるでおとぎ話に出てくる虹から現れた妖精のようであった。
普段はもっと派手だと言う。

その彼の話に「やかんとうんこ」があった。

私は彼の出で立ちから感化されていたが、この話を聞いて益々共感したと同時に私の中にあるボタンを押されたようだった。

まずはやかんの話しだが、商談に向かう際に鞄の代わりにやかんを持って行く時があるそうだ。
やかんとはお湯を沸かす時に使うやつだ。
一瞬驚いたが、発想の転換である。
やかんを鞄に置き換える発想は、おそらく世界中探しても彼をおいて1人としていないのではないか。

そして、商談の際にテーブルにやかんをおいて何も尋ねてこなかったら、仕事を引き受けないそうである。

何も言わない人などいるのだろうかと思ったが、それがしっかりいるそうである。
あまりに突然、目の前に現れたやかんに言葉を失い、問いかけてはならないと自動的にシャトアウトする輩が存在するというのだ。
確かにそんな人物と仕事はしたくないだろう。
実にシンプルな構造である。

そのためにやかんを持参しているわけではないにしても、物を見る観点や発想は広がり、日常がいかに限定された世界、既成概念に囚われた世界でさまよって仕事や生活をしているかが、このやかんによって完全に突破されてしまった。

あとは、うんこの話だが、これはシンプルで「入ったものが出てくる」発想で自分に入ってくる情報、五感で体験するもので日常的ではない体験をいかにチャレンジしているか。
この体験を通じて、うんことしての発想が出てくることはまったく共感する。

I氏は何も芸術の知識は無いが、パリやロンドンに頻繁に出向き、パリではタキシードに自身で描いたデザインを塗って街を歩いたそうだが、その際にたくさんの人々が振り返り話しかけてきたそうで、中には有名ブランド数社の方からもオファーが入ったそうである。

ポイントは自分で限界を決めない生き方、結果はともかくプロセスが日常のパターンになっている行動をガラッと変えるシーンを取り入れることは非常に有意義なこと、それがうんことして出てくる発想がやかんだったりしたら自分世界が楽しく広がるだろう。

会合の後に毎回懇親会がある。
居酒屋で酒を酌み交わしながら親交を深める計らいだ。

I氏と隣の席になる機会があり私自身や家族の話をしていた。
彼は感性の高い人物で大胆さが目立っているが、非常に繊細な性質を兼ね備えた印象をもった。

今度一緒に仕事をし、志を成し遂げようと話をして楽しい時間を共に過ごした。

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