ハードワーカー

朝5時を少し回った頃だった。
メールを見るとあるエンジニアS氏からのものだった。
社員宛のものだったが、ccで共有されていたので、この時間に仕事をしているか気にかけていた。

しばらくして、そのエンジニアと社長Tで打ち合わせをする機会があった。
気になっていたのでS氏に聞いてみた。
時折、朝早くメールが届く時がありますが、仕事をしているんですか。
はい、朝4時半には出社しています。

えー!そんなに早く仕事をさせられていて気の毒ですね〜。
T氏を前に意地悪してみせた。

すると、自主的なのはもちろん、本気でコミットを達成する姿勢が見て取れた。
詳しく聞いて見ると会社の近くに住んでいて、36歳独身男子、夜10時には寝て4時には起きているという。
何でそんなに早く仕事をしているのか聞いてみると、仕事の効率が圧倒的に効率化されると断言していた。
電話もないし、来客もないので突発的に仕事を中断しないで済むから、開発案件に集中する仕事がある場合はこの上ない環境だと。
夜7時半には会社を出るそうだ。
まさにハードワーカーだ。

別のIT会社社長からも聞いたことがある。
うちのエンジニアは終電で出社するやつがいますと。
雑音のない環境で仕事をするハードワーカーだ。

一方で、営業の世界でもいた。
外資系生命保険のトップクラスS氏は仕事の時間に比例して成績が反映するのは普遍だと断言していた。
効率を超えた量の分野を徹底することが肝要だと。
S氏はハードワーカーの素顔を微塵も見せないが、プロセス管理は徹底していて、酒やゴルフも一切やらないので、お客さんの付き合いもなく、その時間を仕事に費やす徹底したハードワーカーである。

朝会に参加した時もそうだった。
昨夜まで一緒にいた食品卸会社の社長I氏も6時からの会合でばったりお会いした。
朝から夜まで国内から海外まで飛んで跳ねているようだ。

この1週間、なぜかハードワーカーと接する機会が多かった。
天からお前さんもハードワーカーを見習えとでも言われているようだ。
呑気に酒やゴルフを興じている場合か、ましてや女にうつつを抜かしていることはないだろうな。
いや、めっそうもございません。
そちらの方に、うつつを抜かしていたのは、大分昔の事でございます。

ひとり妄想の世界に酔いつつも、はっきりと原点に戻る意思を固めていた。