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社長ブログ2017.01.29

サードマン

危ない! 助手席からの声に思わず飛び起きた。

ゴルフの帰り道、高速道路を自動運転中にすっかり眠っていたようだ。

目を開けると目の前に鉄の塊のような物体があった。
やばい、一瞬の判断で急ハンドルを切り、間一髪障害物をかわした。
ところが、バランスを失ったと同時にハンドルを取られた格好になり、コントロールが効かなくなった。
本当にヤバイぞ、壁に激突するのも覚悟し、肝が冷えた。

その後の記憶は吹っ飛んでいた。

気づくと安定して走行していた。

いったい、何が起こったのだろうか。
後部座席の知人は急ハンドルの反動で肩をぶつけ、助手席の友人も呆気にとられた様子で、言葉を失っていた。
後部座席の知人にはシートベルトの着用を促していたが、窮屈なのを嫌ったのかシートベルトを締めていなかったために、反対側の窓に激突してしまった。

しばらくして、皆落ち着いてきたので、何が起こったかを話し合ってみた。
まずは、自動運転を全面的に信頼して居眠り運転をしていた私が1番悪いという事になった。
まったくもって異論はない。
AIは、車意外の障害物の認知はまだ学習中なのだ。
あのまま突っ込んだら、その衝撃と共に大惨事になっていたかも知れない。
しかし、何でまた高速道路に鉄の塊のような物が落ちているなんて、落下物では済まされないのではないか。
私はぶつぶつと独り言を言いながら、自動的に正当化している自分を観察していた。

しかし、完全にコントロールを失っていたのはハッキリと記憶している。

その後、数秒間は3人とも記憶が飛んでいる。
後部座席の知人が反対側まで移動するほどの負荷がかかっていたのだ。
明らかに車体が傾いた状態になった事は間違いない。

それはまるで、光の中から突如現れたサードマンが救助してくれた光景のようである。

明らかに説明のつかない世界である。
ヒマラヤ聖者の世界、宇宙の知られざる真実の領域かも知れない。

そんな何とも言えない空気の中、もう自動運転中に手放しで安心して居眠りするのは、絶対にやめようと決意した。

アメリカでは、そんな状況でトラックに突っ込んで死んだ実例がある。

AIはもっと場数を踏んだら、スマホで送り迎えが可能になる日も近いだろうが、突発的な判断を迫られた場合のミスもある程度は許容する度量が必要だろう。

AIもサードマンを味方につけるといいだろう。

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