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社長ブログ2017.05.07

日本の伝統文化

東京クラシック倶楽部に入会してから3ヶ月が経った。
本来はゴルフ場としてハイスペックな特徴で名高いが、馬主倶楽部を併設しており、ゴルフコースをトレッキング出来るようになっている。

元は馬の友人を介して馬主倶楽部を知る事になった。
普通はゴルフから入るのだが、少々変わっているようだ。

初のイベント、流鏑馬(やぶさめ)体験会に参加をした。
馬に乗りながら弓で的を射るやつだ。

小笠原流、鎌倉時代より将軍家の弓術、弓馬術の師範として代々務め、31世宗家嫡男が直々にお見えになりご指導いただいた。

先ずは、基礎となる型のトレーニングから始まった。
普通の乗馬とは違い、馬上から弓を使うので頭が上下にぶれないよう、馬上でバランスを取るため、馬から身体を離した状態で弓を使わなければならない。
これが至難の技で、普段絶対に使わない太ももの筋肉のストレッチになる。
それはまるで、相撲の四股を踏むかのような壮絶なトレーニング、全体重が太ももに乗り、少しの時間でガクガク震える始末、おまけに最低10回はクリアしないとならないので、あぶら汗を垂らしながらの苦行に、もはや華やかなイメージが吹き飛び、イベントに参加した事を後悔していた。

弓の作法もさすがに歴史と伝統があるだけに、普通の弓道とは異なり、いかに無駄な動きを省くかの実践を通じた教えとなっている。
戦場では、甲冑の重さが30キロ以上になるため、無駄な動きが命取りになり、瞬時に次の動きに移れるような作法になっている。
そのため、視線は常に的を集中して目を離さず、弓を取って引くまでの動作は身体で覚える必要がある。
何度となく練習をして本番を迎えた。

羽織袴に着替えて、それなりの雰囲気に酔いしれていた。
まるで戦国時代の武将の気分になったようで己を誇らしく思い、ついさっきまでトレーニングの苦しさは嘘のようにすっかり忘れていた。
馬上では、弓を片手に悠々と余裕の表情を見せていた。

第一射は見事に的のど真ん中を射る。
そして、第ニ射になった時である、弓矢がかからない状況に的を見るのを忘れ、目の前の弓矢に意識が移ったと同時に焦りが勃発、馬を止めた状態でやり直しになってしまった。

作法などすっかり忘れていたようで、自動的に無手勝流をやる始末に小笠原流も苦笑い、そこは懐の深さで包み込んでくれた。

立ち居振る舞い、食事のしかた、礼法など日本の歴史ある文化を後世へと正しく伝えていく活動をしている小笠原流に感銘を受けた。

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