親父と息子

ついにアフリカの最南端ケープタウンへ旅立った。

長男が二年間の片道切符で出たとこ勝負に打って出たのだ。
今年20歳になる彼は音楽の発祥地であるアフリカを選択した。

高校を中退して、音楽の道を歩むが、これからの人生設計を根本から考えるきっかけとして、
あえて、片道切符でサバイバルな体験を選択した。
次男のヒィリピン行に触発されたこともあり、我が家の息子2人組は無計画なサバイバル海外片道切符の旅に出て、無事ならば二年後に帰国するという、何とも非常識な家族観のようである。

特にアフリカ内陸部は危険地帯で内戦による治安悪化で、日本人が足を踏み入れる土地ではないらしい。油断してると弾が飛んで来てお陀仏である。
しかし、長男は南のケープタウンから北に横断し、トルコまで行き着いたいと話をしていた。
それは、必ず内陸部を横断する事必定で、どんな目論見があるにせよ、そのチャレンジ精神を賞賛する私も少しおかしいかもしれない。

ガーナ在住の日本人の友人に聞いて見たが、こっちは警察や入管が、平気でカツアゲしてくるようで、油断も隙もあったものではなく、日本の感覚でいたら頭がおかしくなるようで、余程肝を据えて図太い神経の持ち主でない限り、生きて行けない世界のようである。
お試しアフリカ暮らしなんて呑気に構えていられないのだ。

しかし、私の考えは行かない理由は誰でも言える。
実行する事に価値がある。命を落とす危険は回避する必要があるが、どちらにせよ自分次第である。
警察にカツアゲされようが、黒人に脅されようが、サバイバルを体験する事で必ず自分の肥やしになり、人には経験出来ない貴重な体験が出来るのは、本人にとって必ずプラスになるからだ。
当然にリスクもある。武装集団に拉致される場合や、銃の流れ弾が飛んでくる事だってある。
これらは、現地での嗅覚を養いヘッジしながら前進して行くしかないだろう。

たくましい姿で二年後に私の前に現れて欲しいと願っている。

一方、明日16歳の誕生日を迎える次男は現地生活3ヶ月になり、先日私にメールで今月19日に一度日本に帰るとメッセージしてきた。
私が何故かな?と問う、すると、彼女に会いたいし、友達にも会いたい、愛犬にも会いたいから、、要するに寂しい想いが積み重なったのだろう。

私は絶対に駄目だと言った。

片道切符の意味は二年間は帰国出来ないという事。
一時的と言えども、帰国は断じて許さないと、彼の要請を一蹴したのだ。

彼にお金は持たせてないから、エアチケットは誰かに交渉して借りたか、あるいは何らかの算段をしたのだろう。

彼の成長の勘所は正に今この時を逃すわけには行かないのだ。

崖に突き落とす覚悟で接している。

2人とも自らの力で生きる道を切り開き、立派に成長して自分でビジネスを立ち上げるまでになって欲しいと願っている。