山の修行

amazonで注文した品が自宅に届いていた。
商品を検索してみると、お試し用があったので、直ぐに発注してみた。

まさか自ら意図的に注文するのは人生初の出来事だった。
約50年前は私の意志とは関係なく装着されていたが、早くも自らの判断で装着する時期が訪れようとは思いもしなかった。

その正体は「オムツ」である。

北九州に求菩提山があり、そこへ山修行をする際、用を足すのに必須な品とのお達しだった。
霊山で用を足す事は禁じられているため、行者は全員オムツをして修行に臨んでいる。

修行は夕方5時に山に入り、翌朝の7時まで眠らずに歩き続ける。
所々で、祭り事をやるが、それらは他言無用になっているので、ここでは書けない事になっている。

実は求菩提山に入るのは昨年に一度体験している。
その時は少人数で祭り事は一切なかったので、今回は私の想像していたものを完全に超越していた。

一言で表すと大和魂である。
それは平安時代から皇室への儀式として受け継がれていたものだった。
日本は本当に凄いなと思った。
詳しくは書けないが、日本の伝統文化は素晴らしく、それが見事に伝承されていることにも驚きがあった。
やはり、これから世界をリードしていくのは日本をおいて他にはないだろう。

今回は行者が100名を超えていたこともあり迫力があった。
ほぼ全員がリタイアせずに山を降りる事が出来た。
しかも女性が多く年齢も50を超えている方々が目立っていた。
よくぞ、眠らずにあの山を登り降りしながら歩き続ける事が出来たかと感心してしまう。

私なんかはフラフラで最後の方は早く終って欲しいと願うばかり。おまけに睡魔と疲労が交錯する中、お神酒を飲み過ぎて頭がグルグル回る始末。
その影響もあり途中で用を足したくなった。
ここでオムツの出番である。
私は初めての体験でやや緊張感を持っていた。
すると、ちゃんとに収まるばかりかその技術力に圧倒されていた。
おしっこがオムツから漏れることなくきっちり吸収されているのだ。
怖々と地面にお尻をついてもまったく問題なかった。

保温性も優れていて、あったかい感覚がしばらく続いていた。
しかし、何故か重さに違和感があり、実態はお漏らしをしているに過ぎない、妙に変な感覚は残っていた。

山の修行で得た一つの貴重な体験だった。