満月とはじまり

満月の夜だった。

そこに入ると男女の若者2人がイベントの準備をしていた。
クラフトビールとフランス大使館で腕を振るうシェフお手製のオードブルが美しく並んでいた。

参加者は9名、初対面の方が4名おられた。
宇宙人と思われるメンバーが集い、ゆるい感じでスタートした。
おしなべて皆さん感性の鋭い方々だった印象がある。
年齢も若く20代が半分くらいで、年長者としては非常にフレッシュな空気の中、終始心地よく自然体でいられる事が出来た。

不思議だったのは、これから縁が広がって親しくなるような感覚が湧いてきた。
みんな頭で考えるタイプより感覚で世の中を取り入れ、感覚で世の中へ表現するタイプである。

参加メンバーの中に長男が参加していた。
事前に興味があるので参加したい旨の連絡を受けていた。

彼も変わり者で、コミニケーションが普通に出来ないようで、しばしば不審者のような振る舞いをするようだ。

最近、友人のアーティストTを紹介したところ、しばらくして彼のショップに行き作品を買ってきたものを見せてくれた。
こちらとしては、一度紹介しているのでTとは普通にコミニケーションしていると思っていた。

それから間もなく、Tとランチをする機会があり、そのことを伝えたところ長男が来た事を知らなかったようだ。
少し間をおいて、Tは思いついたように苦笑いしながら言った。

「あいつだったのか。そういえば、サングラスをした怪しいやつが1時間近くショップをうろうろして、身に危険を覚えたよ」

そんな変わり者の長男も満月の夜に出会った魔王のようなA氏とご縁があるようで、将来はA氏の部下として働くような仕掛けになっているようだ。

この満月の夜からはじまるコミニティが楽しみである。