処世術

感じの良い人だなと直ぐにわかった。

投資銀行のトップであるK氏と話をしていると、彼がいかに処世術に長けているか理解できる。

何回かお会いしていたが、この日はじっくりと話をする機会があった。
第一印象は勿論のこと、明るく柔らかなタッチで自然と会話をしてくるのだ。
華やかさを持ち備え、知識人ともあって話題も豊富なので会話が途切れることなく、心地良さが残っている感じがある。

K氏は新卒からの生え抜きで、大企業のトップまで出席したバリバリのビジネスマンで今年48歳になるそうだ。
確かに、処世術を武器にトップの座を勝ち取ったと言っても過言ではないだろう。

N氏も処世術に長けている人物である。
彼女はCAでファーストクラス専用のVIPセクションに所属するキャリアウーマンである。

彼女と会話をしていると、その処世術の高さに驚かされる。普段からVIPの人物と話しているためか、言葉遣いも非常に丁寧で、質問をしながらわからないフリをしている。また、自分のことを誇張しない程度のバランスで話したり、具体的に褒めてくれたり、常に笑顔でいるのだ。

そんな2人を観察していると、いかに自分に処世術が欠如しているか気づいてしまう。

まずは、自分勝手で自由な世界で生きている時間が長いと、処世術は育むことは難しいだろう。
出来ないフリなどやったことがないし、無理に笑顔をつくることもなければ、柔らかい感じでもない。

逆に質問ばかりして相手が窮する場面があったり、話がトンチンカンな方向へいったり、人の話しを遮って自分の言いたいことを話したり、それはもう自分のことしか考えていないと言われるはずである。

こんな人物は出世するはずがないのだ。
それもそのはずである。
創業した時からトップなのだから、その感覚が欠如しているはずである。

中小企業の創業者で処世術が長けている人物は大企業へと発展しているのかも知れない。