社長ブログ2009.12.09
不思議な店
ふらっと入った屋台風の居酒屋での出来事だった。
客席は賑わっていたのでそこそこいける感じがした。自慢の料理を聞き注文してしばらくすると、店員がざるを持ってきてテーブルの上に置いていった。何となく気になっていたが特に聞きもせずに料理が揃って飲み始めた時だった。
日焼けをした店主らしき人物が言った。「注文するたびに会計を済ませるので多めにお金をざるの中に入れておいて下さい」私はいくらか検討がつかなかったので聞いてみると、とりあえず4000円位というので財布から1000円札4枚取り出してざるに入れた。
何だかテーブルにお金が入っているざるがあると妙な違和感がある。おまけに注文するごとにざるからお金を取っていくのだ。何でそんな面倒な事をするのだろうと考えていた。そうこうしている間に、ざるの中のお金がなくなったので今度は1万円札を入れた。
ご丁寧に注文した後におつりをざるの中に入れて、次の注文をすると、またその中から代金を徴収するのである。
その繰り返しをしている間にあることに気がついた。食べたり飲んだりしている間に嫌でもざるの中のお金が目に留まるので、今いくら使っているのか解るのだ。また、注文する度にざるの中のお金が減っていくので少し注文を控えたくなる気分になった。
店からすると間違いなく代金を回収できるわけだが、マイナス要素の方が多いと思うのは私だけなのか?客は賑わっているが味はそれほどでもない。まさかこの代金回収システムに人気が集まっているのか?不思議でたまらないまま、お会計を済まさずに帰った。
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