社長ブログ2015.03.29
強気と弱気
花見で賑わっている檜町公園を歩いて六本木泉ガーデンに着いた。
暖かく風もない素晴らしい天候に恵まれて結婚式が行われた。
当社の女子社員Tらしく、都心にて屋外での挙式は従来の発想にないもので、ナチュナルでセンスのある企画であった。
また、披露宴会場もレストランを上手く利用した南国風の雰囲気を演出した、形式にとらわれないものだった。
私は乾杯の発声と祝辞を述べた。
新郎とは初対面だったが、Tとは正反対の性格のようで不思議と夫婦は自然に自分とは間逆のタイプを選択しているようだ。
それを象徴するエピソードを交えて話をした。
彼女が当時私に話しをしてくれた内容が今でも印象に残っている。
Tは30歳になるが、昨年の誕生日を迎える前に一歳年下の新郎に一石を投じた。
付き合っている仲で30歳という女性にとっては非常にデリケートなラインである。
結婚の約束までは無くとも、何かそれを互いに意識する言葉が全くないままにラインを超える事に納得がいかないTは王手飛車とりの手を打ったのだ。
私はあなたが結婚を前提とした付き合いでなければ、自分自身の道を行くのであなたの気持ちをハッキリ聞きたいと迫って動いた。
強気と弱気が交錯する株式相場に例えるならば、強気相場の時は誰でも買いやすく心理的にもイケイケの状態であるが、弱気相場に転じると売りが売りを呼んで棒下げ状態になり、買い手がいなくなる。
この時が本当の買い場になるのだが、弱気相場の時に自分が強気で望めるか、逆に言えば強気相場では売りを、弱気相場では買いを出せるかが肝になる。
これと同じ心理がTにも当てはまる。
彼女はいうなれば30歳になると弱気相場になり心理的にはなかなか強気に出れない場面であるが、そこを突破して一石を投じた価値は高いと見る。
仕事の交渉でも同じだか、弱気相場の時にここ一番の強気の一手が打てるかどうかでその後の戦況は違ってくる。
私がスピーチをして新郎がどんな気持ちになったかは定かでないが、飛車を失ってからは新婦のペースで事が運び詰んで投了になったのだろう。
さすがにそこまでは話をしなかったが、ここ一番での押しの強さが決定的になった事は間違いない。
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