社長ブログ2016.01.31
最近の飯
馴染みのスーパーでは、全国の特産品を商品ごとに集めた売り場を設けている。
最近はおでんが目立ち始めた。
特に関東おでんの出汁はかなりのレベルになっている。
チーズやサラミなどワインに合わせた品もバリエーション豊富で、カレーも全国の地方特産品からのものだったり、何十種類も棚に並べられている。
一つの商品の価格帯が多様で最低価格と最大価格の差で10倍する品もあったりする。
バターで塩分濃度が低いものは1300円だったり、商品の多様化と同時に健康に良い商品のラインナップも目立ち始めたようだ。
私はパンをあまり食べないが、知人からいただいたのがあったので、そのバターを買って食べてみた。
それほど劇的に美味いと感じなかったが、健康に配慮した品とはそんなものかも知れない。
一方で、昨年まで馴染みにしていた中華の店の餃子と中華丼は劇的に美味い。
しかし、翌日になっても喉が渇いて水を大量に欲するようになる。
一度カウンターからじっくり主人の仕事を拝見した際に、鍋に入れた具材に調味料がいくつか使われていた。
塩、胡椒はもちろん、味の素も入っているようで、美味さが自然でないと言うか、化学調味料の絶妙な加減による仕上げが濃い味となって現れているに過ぎないのだろう。
最近はめっきり行かなくなった。
何か自分の飯ライフが転換したようで無意識だったが、最近になって飯屋を選ぶ基準が変わったことに気付いた。
先週の飯屋で美味いと感じた品は、鉄板焼きのシメでオムライス、関東おでん出汁、ピータンと椎茸のお粥、玄米トマトカレー、ニンジンの握り寿司、スターバックスタマゴサンド、淡路島玉ねぎサラダ、の7つだった。
普段は朝が玄米と味噌汁、昼と夜はどっちか一食で仕事に合わせてどちらかに決めている。
1週間を翻っても以前と比較すると大分変わったメニューになっている。
以前はパターン化していた。
例えば、ランチには幾つかの馴染みの店で食べる中華丼と餃子、チャーハン、メンチカツ、カツカレー、フライドエッグカレー、天ぷらそば、カレー南蛮とご飯、このローテーションが組まれた感じの飯ライフだった。
夜は会食があったりするので、肉や魚を中心とした店が多く、おまけにしめに麺類や雑炊だったりする。
ポイントは油が劇的に減少したことである。
先週の飯にしても鉄板焼きのオムライスを除けば油料理が少なくなり、素材から出る自然の旨味を生かした調理に近い飯屋を選択しているようだ。
この素材から出る自然の美味さに大驚愕した品を発見した。
私はそれを自ら好んで食べるものではなかった。
しかし、口にした瞬間から自然の甘味からじわっとくる美味さに薄笑いしてしまった。
こんなにも美味しい飯がここで食べるなんて感動した。
それこそが赤飯である。
地域の素材を使い熟練のご婦人がつくる赤飯は絶品だった。
天然村でお世話になっている平塚活性化協議会の婦人チームの作品だ。
まさにここでしか食べられない代物だった。
この赤飯はわざわざ食べに行きたくなるだけの価値がある。
あとひとひねりすればもっと商品価値は上がるだろう。
その他にも彼女たちが作る田舎寿司がある。
山の幸をネタにしたもので、昔からの伝統を受け継ぐ里山料理である。
自然の美味さに熟練の味付けを加えた一品は、東京に集まる飯屋では決して味わうことのないもので、地域の特性を生かした郷土料理だ。
これらは、最初に紹介した馴染みのスーパーには出回らない品である。
そこに行かないと手に入らない。
市場に出回らないので地域を訪ねて初めて食す事が可能になる。
これからの時代は何でも集まる品揃いの売り場から、そこへ行かないと手に入らない売り場を作る価値の方が勝るのではないかと感じる。
飯屋も同様で健康に配慮した新鮮な素材を扱う、その店にしかない美味さを求める人々は海外からも大勢訪れるだろう。
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