社長ブログ2016.11.06
西新井プロジェクト
関原商店街に初めて来てから約2週間、私を含めて3人のスタッフで西新井に1週間お試し移住してみた。
宿はユースホステルで宿泊は外国人がほとんど、ドミトリーを中心としたシェアハウスのようなホテルだった。
いわゆるバックパッカーが中心の顧客で賑わっていた。
パリから帰国した翌日に移住したので、そのギャップに戸惑いながら、マッチ箱のような部屋から早く脱出したい気持ちでいっぱいだった。
何でこんなところにいるのだろうと、時差ぼけ状態の中で呆然と狭い部屋の窓から景色を見ていた。
ホテルは駅東口より徒歩2分の立地にあり、西口の関原商店街まで徒歩で15分程かかる。
ここに決めた理由は、外国人が西新井に来た目的や暮らしぶりを間近で見られるためだった。
しかし、意外だったのが、ホテルのスタッフでも関原商店街の存在を知らないのだ。
外国人のお客様向けに街のスポットを紹介したり、寿司屋で握りのワークショップのイベントをやっていたので、地域に詳しく当然の事のように関原商店街の魅力を熟知していると思ったが、あにはからんや、私がホテルのスタッフに話をすると喜んでだ様子で、休憩時間に行ってみますという有様だった。
おまけに宿泊している外国人はコンビニ弁当を食べている様子が多く見かけられた。
私は、初めて関原商店街を訪れた時には衝撃を受けた。
コロッケ30円、餃子10個入り290円、天ぷら90円など惣菜店が安くて美味しい個店があちこちに見られる。
下町に日本の暮らしの原点があり、粋な人達が互いにおせっかいしながら暮らしている素晴らしい文化が残っていた。
地元の人々に触れ合う場所として夜の飯はまたとない機会になる。
酒を交えて、店の人からお客さんまで一帯となり会話に花が咲き、まるで家族のようなコミニティが形成されていた。
色んな店に行ったが、歴史が長く中には創業70年の中華料理店があった。
特に印象的だったのが鹿島寿司で、江戸時代には屋台として寿司が日常的に食された文化だったが、それを彷彿させるかのような雰囲気の店だった。
もちろん、屋台ではないが昭和初期の台所で握っているかのような、カウンター10席ほどに囲まれた狭い空間で72歳の大将と少々腰が曲がった女将さんの2人が所狭しと忙しそうに仕事をしている。
コスパは抜群に良くて、地元の人で毎日賑わっていた。
今回のお試し移住でわかった事は、粋な人々との暮らしは楽しく、心和むコミニティが存在する。一方で、都会のおしゃれな空間は個として楽しめるが、店内の見知らぬ人と突然と意気投合して、あっと言う間に店全体がコミニティー化してしまうような事はない。
habitationスタイルとしては、どちらも有りだし違う場所を行き来するには、むしろギャップがあって楽しめると思う。
私が外国に行った時には、関原商店街にある個店のような店があれば是非とも行きたい空間である。
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