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社長ブログ2017.01.22

キャシュとデット

嵐の湯三郷店に久しぶりに行ってきた。
ふと、周りを見渡すと建売住宅を建築している職人さんが忙しく動いていた。

住宅を購入する人はいつの時代でもいるのだろう。
かつて更地だった場所は住宅地に変わっていた。

しかし、住宅ローンを組んで買う人が大半を占める。
私は絶対的な賃貸派だ。
住宅ローンを組んで買う人のロジックは、月々の支払いが家賃並みで買えるのだから、賃貸物件を借りるより資産が残る方が賢明との判断である。

それは、キャシュ(現金)とデット(負債)のバランスで成り立つ。
住宅ローンは明らかにデットの割合が大きく、バランスが大幅に欠けている。

嵐の湯に入りながら、かつての苦い経験を思い出していた。

嵐の湯大宮店を会社の新規時業として始めたのが約9年前だった。
オープン当初3日間は無料キャンペーンでお客様はごった返す一方で、夜間の人手が足りず私も現場に出て、フラフラで朝出勤するという日が続く有様だった。
1年が経ったころ、当初の計画にあったキャシュには遠く及ばなかった。
また、デットは億の単位、明らかにバランスを欠けていたと同時に、この状態を続ければ会社全体に及ぼす影響が大きくなるのは明白だった。
今、撤退すれば全体の3割ほどのダメージで済む。
オープンから1年半で嵐の湯大宮店は閉店した。

最近、飲食店の入れ替わりの激しさに驚かされる。
1年ほどで変わるのも珍しくない。
3年経つと生存率は50%に達する。
明らかにデットのバランスが大きいためである。
最初の1店舗は、初期投資を抑えてキャシュとのバランスを鑑みる、そのサイクリングを経て次に行くなら生存率も上がっていくだろう。

この構造は会社も個人も変わらないだろう。
会社が倒産する決定的な要因は、キャシュがデットを賄えなくなるポイントを迎えた時に臨終になる。
これは、私が見てきた限りで明らかな事実だ。

個人でもキャシュを生まない住宅を購入するにはデットが大きい。
それを賄う自分の収入は、将来にわたって安定的なキャシュとしてあてに出来るだろうか。
この大きな大変革期にそれが通じるとは思えない。
家賃は負債ではない分、キャシュとのバランスが立つ。

現金で買える人ならともかく、普通の人は賃貸物件をうまく活用する方が時代に合っているように思う。

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