社長ブログ2022.02.06
からくり
まんまとからくりにハマってしまった。
打つべき手を打たなかったこちらに否があるにせよ、こんな事がまかり通るとは法律には様々な対処法があるものだと、笑うしかなかった。
当社が所有する商業ビルのテナントが家賃の滞納を続けていて裁判になっている。
1年以上続いているので、裁判ではこちらが勝訴して滞納金額を受け取り、退去する命令の判決を待つ状況である。
ところが、先方の弁護士がからくりの一手を打ってきた。
第三者に店舗運営を委託して、その人物が占有していると主張してきたのである。
これにより、もう一つの裁判を起こさざる終えない状況になっている。
つまり、現在進行中の裁判の判決が出たとしても、別件での提訴をするので解決が先送りされることになるのだ。
民法でいう占有権である。
普通に考えれば物件を所有している当社が知らずに占有されることなどない。
しかし、無権利者であってもここは私が占有していますと宣言すれば、裁判が確定するまでは、占有権が保護されることになっているのだ。
もちろん、裁判で無権利者が確定されたら占有権は失われることになるのだが、手間と時間を要することになる。
従って、家賃未払いの輩を上手にアソシエイトしている弁護士が倫理観ゼロでからくりを遂行しているのだ。
さて、こちらにボールがきているので、どんな配球をしていくか、あるいはリリーフエースを投入するタイミングなのか、ここは監督采配の冥利に尽きる。
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