社長ブログ2022.12.18
寄席
そこはまるで江戸時代初期へ、時空を超えて来たような場所だった。
その扉は人生初となる浅草演芸ホールの寄席にあった。
友人Sは落語家に詳しく、寄席にも頻繁に足を運んでいるようだ。
土曜日の午前中にもかかわらず、浅草の街は人でごった返していた。
演芸ホール前でSと待ち合わせしたあと、近くの屋台でモンジャをあてにポッピーを飲みながら、寄席の仕組みを教えてもらった。
昼の部は12時から16時まで、夜の部は17時から21時までの二部生になっている。
15分ごとに順番で落語家が話すプログラムになっていた。
昼の部での初寄席となったが、江戸っ子の粋な会話と風情を感じる事が出来て良かった。
そもそも芸場の雰囲気がそんな風で、落語家の皆さんも着物に羽織りを着て登場するので、話を聞くうちに江戸の町の長屋にいるような、時空を超えてそこにいるような感じがするのだ。
江戸っ子の言葉が中心で、やや聞き取りにくいところもあったが、情景が浮かんで登場人物を自分なりに創造する事が出来るので面白かった。
中でも、師走の夜逃げや借金取りのシーンは子供の時に耳にすることはあったが、今はほとんどなくなっているので懐かしく感じた。
また、三味線や俳句、和歌などの芸も見れて、初めて触れる古き良き時代の風を感じる事が出来た。
そして、途中で色物と言う傘でまりを回す芸や、紙をハサミで切って絵にする芸人が出てきたが、あれも絶妙な間合いを感じた。
今回は落語家の階級制度の中でも、真打というトップクラスの方々が話されたが、皆んな柔らかい雰囲気で、目がにこやかな素晴らしい顔相だった。
真打になるには相当な理不尽な体験を積んでいるそうで、ビジネスマンで成功する方がはるかに簡単だと感じた。
また近いうちに時空を超えて江戸の街に行ってみたい。
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