社長ブログ2009.08.03
変化
久しぶりに百貨店の中にある中華料理店で食事をした。ここは自宅の近くにあるので歩いていけるのだが最近足が遠のいていた。四川系で味は濃いが、なかなか美味い部類に入る。
店中に入ると日曜日のゴールデンタイムにも拘わらず閑散としていた。ざっと見渡す限り3分の1位しか入っていない感じだった。
昨年まではこの時間になると満席で予約が必要なくらい混雑していたのだが、これも景気が反映しているものかと思った。メニューを見ると以前と変わらないもので目新しい料理はなかった。この店で私の一番のお気に入りの甲イカのミルク炒めを注文したが、イカと銀杏、ブロッコリーのコラボが素晴らしくて美味しくいただいた。食事をしている最中にお皿を持ってきてくれたり、さげてくれる昔からいるホールの責任者で60歳位の男性は相変わらず回りに気を配りながら働いていた。
他のスタッフはレジを除いて全員中国人であった。私はお会計を済ませようとレジで清算をする際に百貨店のポイントカードを一緒に差し出したがレジの担当者は「何ですかこれ?」この反応であった。店として使えないのは仕方がないとしても自分が所属している百貨店のポイントカードの存在を知らない事態に問題があるのではないかと思った。この女性は先ほどのホール責任者と共に頑張ってきた人なのだ。
お勘定の中には合計の料金に奉仕料が10%かかっている。サービス料のことで以前から解っていたがスタッフを慣れない中国人にした事で返って奉仕料が気に掛かるのだ。要するに変えなくてはいけない、変化するポイントがずれているのである。私は閑散としている店内を見たときに景気の影響かと思ったがとんでもない見当違いをしている自分に気がついた。景気の影響を受ける店は自らの変化や創意工夫を怠っているのだと。この店の経営者もスタッフのコストを下げただけでお客様に対してのサービスの変化は全くやっていないのだ。メニューを変えるともなく、料金体系に工夫は見れず、リピートしてもらえるような知恵のある企画もないのだ。せっかく味に定評があるのに実にもったいない。経営の指針がこれでは近い将来この店は必ず淘汰されるだろう。他人の事はよく見えるが自分の事になると見えなくなるものである。私も自分の事として常に変化を意識してお客様に視点が向いているか、創意工夫は内ではなく外に向いているかを自問自答する。今回はいい見本を見せてくれた。是非、教訓として活かして生きたいと思う。
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