社長ブログ2014.02.16
チームワーキング
大雪の休日の朝に携帯が鳴った。
見ると、当社のクライアントであるクリニック院長からだった。
15年前に開業したクリニックを当社で賃貸しているのだ。
直接連絡があるのは何年かぶりだったので、何んだろうと思いながら携帯電話を手にした。
すると、クリニックが大変な事になっている、院内が水浸して医療機器の他パソコンまでも
が水害になって、電気が止まり火災報知器が数分おきに鳴り響くと言う。
明らかに院長は動揺していた。
私も事の重大さを察知し、直ぐに向かう旨を話した。
そして、常務に連絡して現地に向かうように依頼した。
外は既に雪から激しい雨に変わっていて、道路の排水口が雪で埋まってしまい、川のようになっていた。
駅まで歩く間に靴がびしょ濡れになり、足の冷たさを我慢しながら向かった。
電車は全く不通になっていたので、バスに乗ろうと長蛇の列に並んだ。
足の冷たさを更に激しく豪雨が襲い苦痛の状況で順番を待っていた。
足が冷たくて辛い、寒い、バスがなかなか来ない。
こんな想いをするのは、痔の手術後の痛み以来である。
我慢をしながら並んでいる時に私の前をスッと割り込んでくる女性がいた。
私が電話をしている時に、前の人との距離が若干空いた隙があった。
まぁ、若い女性だし可哀想だからいいか、と思って何も言わなかった。
もし、こちらを振り向いて、とんでもないブスだとしても、後悔しないよう自分に言い聞かせていた。
すると、後ろの方からおじさんが大声で間違えて割り込んでくる人達を罵倒していた。
こっちじゃねぇよ!最後尾はずっと向こうだぞ!そこのお兄さん、ちゃんとに並べよ!
と言う具合に交通整理をしていた。
言い方や態度は別にして、こんな風に言う立場の人がいないと秩序が乱れたままになる。
私のように見過ごす人が多いと秩序が乱れるのだ。
私は急に前の女性の顔が気なってきた。
もしも、想定外だったらどうしよう。
私は覗き込んだが雪で滑ってしまい転びそうになった。
足の冷たさだけでも耐えるのが大変なのに体が濡れたら一大事である。
そんな最中に院長から電話がきた。
とにかく屋根の雪をどかさないと全部駄目になる、誰か除雪してくれる業者を知らないかと言う。
私は業者は既に手配していたが、交通網が麻痺しているので、とにかく現場へ急ぐと伝えた。
3時間後に何とか現場に着いた。
そこはまるで被災地のような状況だった。
院内の天井から雨漏りが想像以上に凄かった。
既に常務と部下が雨水をモップで拭き取る作業をしていた。
とにかく屋根の雪を何とかしなくてはと考えていた、その時に業者が来てくれた。
早速、私も屋根に登り無心で除雪をした。
次第に営業部の社員も駆けつけてくれ、皆んなの協力もあり何とかおさまった。
それを見ていた院長も冷静を取り戻していた。
社員の中には寝ている最中に電話があり、急遽応援に駆けつけてくれた者もいる。
また、風邪で体調を崩している者もいた。
本当に皆んな自分ごとの様に振る舞い、頭の下がる思いだった。
そんなチームワーキングを見たら、誰も文句のつけようはなくなるだろう。
いや、信頼が深まった様に感じるかも知れない。
この雪のおかげで改めてチームワーキングの素晴らしさを知る事が出来た。
感謝の気持ちでいっぱいである。
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