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社長ブログ2016.07.10

里山再生プロジェクト

雨中での作業になるとは思いもしなかった。
皆んなひたすら無言で膨大な量の草を刈っていた。

毎年恒例の社員による天然村研修が行われた。
里山再生プロジェクトで休耕田だった棚田の風景を復活するための活動を地域と連携して取り組んでいる。
普段は地域の方々が田んぼのメンテナンスをやっていただいているが、雑草の量が膨大になり過ぎたので、我々が2日にかけ約20名でやって来た。
その他、大学3年生4人がウーファーとして参加した。

初日は雨中のスタートとなり、全身びしょ濡れになりながら雑草と格闘していた。
徐々に雨脚が激しくなり、寒さを感じながらひたすら作業に没頭していた。
毎年恒例の天然村研修では、敷地内の雑草刈りを6年にわたり続けてきたが、かつて一度も雨が降ったことはなかった。

雨中の作業は、足が滑りやすく身体も冷えるため難業となり、おまけにヘビが突然飛び出したり、大きいヒキガエルがひょっこり現れたりする。

作業が終わりシャワーで身体を温めて宴会になった。
学生たちと飲みながら話をした。
ウーファーといっても就職活動を意識した中での友達同士の参加者もいて、全員男性だったが個性のある優秀な学生だった。
彼らも大がかりな草刈りは初体験だったし、雨中に作業をしながら草刈機を操るのも慣れるまで大変だったと言っていた。

2日目はうって変わり晴天になった。
早朝から始めたが、9時を過ぎる頃には猛暑と化し、前日とは真逆の環境になった。
汗が止まらなく、果てしなく続く雑草に心が折れそうになる。
周りをを見渡すと疲労感たっぷりの表情になり、それはまるで部活が終わりシゴキの時間のような雰囲気で、いったいとごに向かっているのかわからなくなる始末。

呆然と休憩しながら見渡すと、すっかり綺麗になった光景に達成感がみなぎり活力へと変わった。
里山とは日本独自の文化でその美しさは観光資源になり、世界にも十分通用すると言われている。
特に棚田の風景は観光バスが乗り入れるほどで、里山を再生したり保護する活動は、これからの日本にとっては大変重要になるだろう。
我々は、里山再生プロジェクトによる新たなコンテンツを用意した。
時期を見てプレスリリースする予定だ。
観光ビジネスに繋がる大きな一歩になるだろう。

この2日間にわたる膨大な草刈りは里山再生には尊い地域貢献の活動になった。

風土とは、風の人と土の人が一緒に活動して成り立つ。
風は外の人々、土は地域の人々、まさにイコム社員が地域の協力を得て里山再生プロジェクトを立ち上げ風土を作っている。

10を200にする企業と0を10にする企業とどちらに魅力ややりがいを感じるか。
我々は勿論、後者である。

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