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社長ブログカテゴリー記事の一覧です

パリプロジェクト

社長ブログ

パリを舞台にビジネスをしている2人と会食するため、ランチをセットした。
「マダムトキ」代官山でクラッシックフレンチ創業38年の老舗だ。
日曜日ともあって店は賑わっていた。

I氏は自身のブランドを立ち上げたショップをパリで発信している。
F氏は日本の伝統工芸を売りにしたプロジェクトを展開している。
両者がパリを舞台にしている共通項から、2人を引き合わせると同時に数年前から検討していたプロジェクトのブレストをする機会として場を設けた。

ここの名物はバターとスイーツだ。
独自の製法でつくるバターは濃厚でどんなパンでもしっくりくる。
大きなタワー型に盛り付けたバターが目を引く。
スイーツは8種類くらいをテーブルに乗せてくれその中から選べる。
まさに女性御用達と言わせる演出だ。
特にプリンとチョコのムースは絶品だ。
もちろん、フレンチ料理も美味しく盛り付けにもセンスを感じる。

料理を食べながら互いにパリでの話しに花が咲いた。
しかし、話の盛り上がりモードでタイミングよく料理が運ばれてくる。
スタッフの方が丁寧に更へ盛り付けた食材と味付けを説明してくれる。
当然、話が一旦遮断される。
このサイクルを何度か繰り返す時に思った。
微妙に会話のリズムが崩れる。
私はいちいち説明しなくとも良いと感じだ。
コースのメニューが予めテーブルに置いてあるからだ。

そんな事を思いながらパリの話をしている中で、今パリの旬は何かと言う話題になった。
それは、日本人シェフだと言う。
日本食ではなく、日本人シェフが料理する店が流行っているらしい。
もちろん、寿司やラーメンの定番もそうだが、日本人シェフが独自で創作したフレンチやイタリアンだったりが予約が取れないそうだ。
本丸に乗り込み、本場の料理で地元に愛される店として普通に存在している。
日本人シェフがなぜ本丸に乗り込んで勝てるのか。
私は不思議に思ったが、I氏曰く日本人のきめ細かさが世界で通用する要素だと断言する。

確かにそうだ、日本食で培ったDNAはじっくり素材を活かす料理法として、類い稀な職人芸を発揮するのだろう。

パリのうどん屋が毎日長蛇の列をなしていると聞いた。
それは、日本人が料理している店で、アジア人が料理している他店とは評価がまったく異なるそうだ。
普通のうどんで1800円と言うから日本の5倍近い価格になる。
パリの人々に評価を勝ち取れる実力ある日本人の料理人は大いにチャレンジするべきだと思う。
これが、数年前から検討していたプロジェクトだ。
日本人の料理人がチャレンジする場をパリで提供する。
いきなりパリで店を持つにはハードルが高い。
それは、現地のネットワークは勿論、初期コストや法律だったりする。

それらを整備して、お試し店舗として例えば半年間トライしてみる。
試験的に出店し、マーケティングを兼ねた準備が出来る場としては、日本人シェフからすればニーズが少なくないだろうと思う。

日本人シェフ御用達のお試し店舗をパリで提供する。
代官山マダムトキの会食でプロジェクトが具現化した。

スタートは6月にI氏とパリに行き物件を探す事になった。
ついでに天然村と姉妹村の関係を築く可能を探る旅にもなった。

イコムは、いよいよパリを舞台に活躍する人材を採用する時代に入った。

新しい働き方

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働き方が劇的に変わり始めている。
インターネットがリアルとアンリアルの世界を創り出し、様々な業態の出現によりワーカーの働き方が多様化している。

りそな銀行豊洲支店では、ロボットだけの顧客対応がスタートし、自動運転機能を備えたタクシーがリリースされ、囲碁ではトッププロがAIに敗れるなど、人のお役目の潮目が完全に変わり始めた。

それを象徴する話を聞く機会があった。

参謀がクラウドワークスのY社長を招き話をする機会があった。

クラウドワークスの仕組みは以前も聞いていたが、ここまで進化しているとは思わなかった。

東証マザーズに上場して4年目になる同社は今期も赤字を想定している。
上場時から赤字が続くのに、そもそもなぜ上場出来たのか不思議に思ったが、Y社長によればビジネスコンテンツに圧倒的な強みがあると市場が評価しているそうだ。

つまり、働き方が多様化し時間の隙間を活用して稼ぐワーカーや、休日にセカンドビジネスとして稼ぐサラリーマン、キャリアを持った主婦など、自宅にいながら働く個人が収入を得る機会が拡大したのだ。

そのようなワーカーを組織化しているのがクラウドワークスという会社である。

主に法人が発注する仕事をクラウドワークスを介して個人が受注する仕組みになっている。
例えば、ライティングの仕事を依頼する際にコンペ方式を利用することで、予算を決めた範囲でのキャッチが数名の個人からアップされ、その中から選ぶことで成立する。

当初疑問に思ったことは、仕事の質やセキュリティーに問題がないか気になっていた。

しかし、事例紹介を聞いていると、大手企業からベンチャー企業まで、このシステムを活用して成果を得ていた。

シンプルに考えると発注側とすれば質に合った仕事をチョイス出来る立場にあるということ。
つまり、仕事の内容によってスキルを予算とマッチングさせれば用事を足せることになるのだ。
従って、場数を踏むことが必須になる。

中には新商品のアイディアを募集する企画や、新規事業のコンテンツを募る仕事もあったりする。
会社内だと既成概念に囚われるため、発想に広がりが限定されるのに対して、外部からの発想はしがらみがないため、あっと思わせるアイディアが出現したりする事例もあるそうだ。

もはや、ここまでくると作業はAIが担い、企画やアイディアを生む発想はクラウドワークスが仕事をし、専門分野は業務委託すれば、たくさんの正社員が必要な時代はなくなってくるだろう。

イコムヴィジョンの月のうち20日休んで10日働くワークスタイルも早期実現すると思われる。

正社員は会社のミッションやバリュー、ヴィジョンに共感し、未来に向けて自らの仕事に自然と意欲的に取り組める人しか残らないだろう。
いや、そのような組織しか生存できないのではないだろうか。

あとはM&Aによる買収や統合で会社の数も劇的に減少するのではないか。

一方で実力のある個人は逞しく稼ぎ、時間を有意義に過ごし、ワークライフバランスをマネージしながら快適な人生を歩むだろう。

今週はパリで過ごし、来週からニューヨークに入り、帰りにハワイでバカンスして20日過ごして帰国するようなライフワークが直ぐそこまで来ているようだ。

こぼれ話し

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突然の出来事だった。

信号待ちをしていると、隣車線に止まっている軽トラから窓を開けてこっちへ話しかけてくるおっちゃんがいた。
どこの誰だか知らなかったが私も窓をあけてみた。

すると、突然彼は言った。

「俺もあんたと同じ車を乗ってるんだよ!
六本木ヒルズに住んでいて、ビルもたくさん所有してるんだ。
若い女も3人いて忙しくて大変だよー、朝だってムスコがビンビンに元気でよー、何歳に見える?」

私は大笑いしながら、面白いおっちゃんだなと思って聞いていた。

すると、「俺これから大学時代の同窓会でこんな格好してるけど、毛ガニやアワビを届ける役目なんだわぁ、そんでもってうちの女房が慈恵医大に入院してるんで見舞いに寄るんだよ。」

ところで、毛ガニとアワビが余るから持ってくか?

この瞬間で全てがパーになった。

なんだよ、おっちゃん散々自慢してたけど、要するに毛ガニやらを私に売りたいだけじゃねえかよ。
親近感を覚えたけど、そのやり方はないよと思った。

それと同時にこんな営業のやり方で商売が存在している事に驚いた。

私は彼を受け入れる度量がなかった。

すると、おっちゃんは信号の先で車を横づけするからついてきなよと言った。
私は回想していた。

彼のロジックはこうだ。

最初に同じ車だと言って感心を持った。
次にヒルズに住んで資産家だと思わせたり、女遊びを楽しむ人として興味を持った。
そして、同窓会や妻の入院で感情を持った。

しかし、直後に毛ガニを持っていくかと言われて全てがおじゃんになった。

おっちゃんが車を横づけして降りてくるのを横切りながら手をふった。
そして、こう言って別れを告げた。
「今日は時間がなくてもらえなかったけど、誰か他にいい人いたらあげてよ、じゃあ頑張ってね〜」

意外にもおっちゃんは落胆した様子もなく、爽やかな笑顔にすら映って見えた。
内心ではダメだったかと思ったにせよ、いちいち落ち込んでいたら、こんな商売は続かないだろう。

おそらく、彼に持っていくかと言われてただで貰えると思う人達がいるのだろう。
資産家で女が3人もいる余裕のある御仁が、余ってると言われたら、そうですか、それではいただきましょうと、釣られてしまう人だっているかも知れない。
いや、彼がこの商売を継続している事がそれを証明している。

そういう意味では、おっちゃんがすごく逞ましく思えてくる。
都会を軽トラで走り回り、信号待ちしている短時間で勝負している。
それはまるで、大海原でマグロを一本釣りしている漁師のごとく難易度が高い仕事である。

今度信号待ちしていて遭遇したら、おっちゃんを受け入れようと思えている。
信号の先で車を横づけしたら、降りて冗談半分で言ってやろうと思う。
毛ガニをもらえるなんて今日もついてるなと。
すると、おっちゃんはこう切り返すことだろう。

「いや、普通には手に入らない品だからね、格安にしとくからもってきな」
こんな感じで商売をしているのだろう。

私はそのやり取りを楽しみながらも値踏みをして、おっちゃんと会話のダンスを楽しもうと思う。

マクロビオティック

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マクロビオティックに抱いた最初の印象は貧相なイメージで、同じような姿をした集団が拘ってつくる雑穀料理として受け止めていた。

しかし、ひょんなことからマクロビオティックの料理教室に通ったのがきっかけで、それまでの印象が私の中で転換していた。
時の講師だったO先生の影響もあり、マクロビオティックとは正食であり、自然食、食養であると学んだ。
肉や魚の陰性なものを食べると同時に温野菜や玄米などの陽性を食する事で中庸のバランスをとる事が肝要になる。

まさに、現代のコンビニやファストフードによる食とは対極にあり、これからの時代に必須な食の学びに通づる分野でもある。

そのO氏のお弟子さんであるMが5月より天然村でマクロビオティック自然食のカフェをオープンする。
そして、自分の弟子が長野で成功しているから、お店を訪ねて一度見学して勉強したら良いとO氏が勧めて下さった。

早速、Mを伴って松本までお店を訪ねた。
キッチンgen。
JR松本駅から歩ける距離にある駅前中央通りに面する立地にあった。

そこは、手作り感のあるお店で女性のお客様で賑わっていた。
看板メニューが玄米おかゆパンである。
女将さんはうちのは日本一だと広言するように、テイクアウトのお客様が次々とやってくる。

席につきメニューをみると豊富な品数に驚いた。
大豆ミートの唐揚げやひれかつ、ベジバーグやベジカレー、コロッケなど動物性食材を一切使用してないメニュー構成になっている。
おまけにスイーツ類も豊富で甘酒プリンは絶品だった。

私たちは今週のおすすめのプレート料理を注文した。
メインはかぼちゃ春巻とソイミートと野菜のトマト煮込みだった。
かぼちゃの春巻なんて初めてだし、どうなのかと思いきや、ほっこり甘くて春巻の皮のパリッとした食感とベストマッチの圧巻で、トマト煮込みは野菜の旨味が凝縮されたミシュラン二つ星シェフ顔負けの非常にスペックの高い一品だった。

そして、本丸の玄米おかゆパンを一つ食した。
ゴルフボールくらいの大きさのパンにレーズンとくるみが入ったもので、もっちりとした食感に自然の甘みが口に広がっていく。
砂糖は一切使ってないのが不思議なくらいに、本来食材に秘めた甘み成分を引き出している。
まさに極上の一品だった。
お土産に持ち帰り翌日食したが、まったく質が下がらない旨味をキープしていた。

砂糖はマクロビオティックではご法度だという。
体には百害あって一利なし。
つまり、食材のポテンシャルを最高に引き出し塩加減で旨味を出している。

これは、京都美山荘の摘み草料理に通づるものがある。

どんなに美味い寿司や鉄板焼きでも毎日食べたいとは思わないし、今が旬の食材で言えば松葉ガニや白甘鯛、虎フグの白子などの高級食材と言われているものは、成金の連中がやりたい放題で値段がつり上がったに過ぎず、本来大した価値のない食材である。

相撲で例えるならば、物言いがつき勝負審判が土俵上で協議した結果、行事差し違いとなった格好である。

キッチンgenのマクロビオティックは毎日でも食べたい気がした。
近くに移り住んで毎日通いたいと思ったくらいだ。

薪釜で炊いた玄米は腸内活性や肌のツヤを保つ効果もあるという。
まさに女性御用達の店である。

マクロビオティックは普通の料理に比べ長い時間をかけて調理をする。
従って、手間がかかるので大量生産には不向きであり、キッチンgenは特定少数のお客様にはなくてはならない存在になっている。

女将さんもO氏から学んだ要素をアップデートして、オリジナルの商品として他に変わりが効かない店として、そして、松本の地まで足を運ばせるだけの実力を兼ね備えた店だった。

O氏のお弟子さんと同じ位置に立つMのキラリと光る眼差しが印象的だった。

5月から始まる天然村カフェではgenのようなわざわざ足を運ばせる店として、地元の人と都市部から来た人々のたまり場になっているだろう。

友人の息子

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一通のメールを開くと大学生からのメッセージだった。
読み始めると、もしかしたらあの子ではないかと、ある子供を思い描いていた。
全て読み終わる頃には確信があった。

こんなアクセスの方法があるのかと驚いたと同時に彼の非凡さを感じた。
従来、私個人のメールアドレスは公開していないので、名刺交換をしない限り知る由もない。
あるルートからアクセスして、そこからお知らせメールが私のアドレスに届いた。
今までこのようなアプローチは一度もなかった。
企業の営業だってこんなアクセスは発想がないだろう。

その子は私の記憶では小学生の低学年に会って以来のA家の長男だった。
家族付き合いの仲で、毎年一緒にディズニーランドに行くことが慣例になっていた。
ちなみに私を除いてだが。

当時はあまり喋った記憶はなかった。
両親とは、夫婦4人で飯を食ったりしていた。
このA家は性格が真っ二つに分かれている。
本当にどこの家族も共通点は一緒だと思わせてくれる。
まず、表面を端的に言うと、ご主人ズボラで奥さん几帳面、息子ズボラで娘几帳面。
性格が対極に二分されている。
これは、我が家でもまったく同じでり、私の知る家族や夫婦も同様である。

当時は息子の性格がよくわからなかったが、約8年ぶりに再会して父親に似ていると思った。
彼は、不動産に興味があり、イコムの取組みにも興味があるとの事だったので、直接会って話をする機会を設けた。

大学一年生になっていた彼は昔の面影を残していたが、立派な男に成長していた。
そして、不動産の賃貸経営に深い興味を持っている少し変わった男でもある。
その動機となる元が何なのか、その時はわからなかったが、父親A氏に再会する事でそれが明らかになった。

A氏は今は専門学校の財務担当をしているが、以前は銀行マンだった。
バブルの最盛期に赤坂本店勤務だったA氏は様々な経験を経て不動産に興味を抱いたようだ。

優しく、温和な性格とは裏腹にやることは大胆である。
普通の人にはない判断力、行動力を備えている。
普段接していると、普通の優しいお父さんで、奥さんからいつも怒られているイメージが強かった。

実はA氏はイコムの顧客でもある。
5年位前にトランクルームでばったり会う事があった。
その際、少し話した時に投資用不動産を購入したと聞いていたが、今ではアパート、マンション、駐車場を含む不動産を購入していて、賃貸経営が事業規模にまで拡大しているのに驚かされた。
奥さんには内緒にしているようだが、よくもここまで大胆にやれるものだと感心させられる。
それはまるで、彼女が何人もいて奥さんがまったく気付いていないかのようである。

A氏に何故そんなに不動産を買うのか聞いてみた。
彼はズバリ言い放った。
資産を増やすためだと。
資産が増えていく過程がたまらなく心地よいのだと言う。
特に不動産を外から眺めているだけで取得した余韻に浸り幸せを感じるそうだ。

そして資産形成は親子リレーの如く、バトンタッチを意識した取り組みに息子が共鳴しているのだ。
基盤作りは父親の役割、将来それを組み替えたり、アップデートする役割が息子と言う事になる。
息子は宅建試験も合格していて既にそのステージに立っている。

良い悪いは別にして、考え方が私とは正反対である。
私は一切の資産を残すことなく、子供たちはゼロから一を生み出す人物になってもらいたいと願っている。
親をあてにすることなく、自分で道を切り開けと言っている。

A氏のいる前で息子に言った。
君のお父さんが私でなくてよかったね。
うちに生まれてきたらこんな環境にはなっていない。
一方で、逆もありえる。
ドラになって衰退するリスクも伴うと。
資産家によくいるバカ息子の例えである。
あるのが当たり前の環境からどれだけ志を大きく持てるか。

A氏の息子は非凡なものを備えているだけに上手く活かして発展する素養はある。
それはさておき、彼は彼女がいないと言う。

不動産賃貸経営の勉強も良いが、19歳の若者が彼女の1人もいないとは寂しい限りだ。
小さくまとまらず、もっとはっちゃけた体験をバンバンしてもらいたいものだ。

御用達

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今から遡ること5年、短期間でこれほどの快進撃を成し遂げている西武信用金庫理事長の話しを聞く機会があった。

今最も勢いに乗っている金融機関でメディアの露出度に加え、内閣諮問機関のメンバーにも名を連ねている。

経済の専門家は、これから企業が生き残る条件は次の3つだと言い切る。

海外進出、差別化、M&A

確かにその通りだと思う。

規模の大小に拘らずこれらを成し遂げない限り、変化の激しいビジネス環境で生き残ること事態、もはや言い逃れさえ出来ない状況になっている。

私の知り合いのラーメン店でもラスベガスやフィリピンに進出している。
また、M&Aに至ってはシナジーを求めて国内や海外での事例が毎日のように新聞を賑わしている。
そして、差別化は価格競争に巻き込まれる事なく、企業価値が上がる最も必要とされる取り組みである。

今回は「値引きをしない経営」をテーマとした講演だったが、非価格競争での挑戦はイコムでも声を大にして伝えている非常に大事なテーマでもある。

非常にシンプルな考え方だが、代わりがきくものは必要ないと言うことだろう。
つまり、他にも同じような商品やサービスを提供してくれる企業は、顧客から見れば価格が安い会社を選ぶからだ。
従って、価格競争になり企業が疲弊して行くことになる。

銀行でもそれは例外ではなく、特に金利競争による収益の圧迫化は合併や統合という形になって現れている。
つまり、代わりがいるからそんなに数が必要ないと言う事になる。

西武信用金庫は5年前、現理事長になってから非価格競争での取り組みに企業文化を変えた素晴らしい金融機関であった。

シンプルに言うと他社と違うことをやる。
肝は顧客にとってなくては困る必要な存在になることだ。

金利はお客様が決める。
メーンの特典をつける。
専門家集団によるコンサル能力。

などなど、細かい施策はたくさんあるが、結果的に値下げをしない事により、企業への貸出し金額、未回収率の伸びが業界ダントツトップになり、社員の給料も能力も上がり、会社が成長し、顧客も成長して喜ぶという結果を残している。

注目すべきは、西武信用金庫の顧客である企業が成長していることだ。

彼らのやっている事は、当然やみくもに値上げをしているわけではなく、やたらと金を貸しまくっていることもない。
そんな事をしたら、未回収が増え収益が圧迫されるだけである。
その未回収率も業界で群を抜いて成績が良いのは、顧客の売上げや利益が大きく伸びているからである。

これは、御用達しかない。

顧客にとってなくてはならない存在となる。
御用達を実践しているのだ。

昔から宮内庁御用達、〇〇藩御用達と言った商人がそれを表している。

顧客自身も気がついてないことを提案している。
顧客を最も知り、理解した上で既成概念を取り払い、企業に対して必要なサービスをあつらえる。
このあつらえる感覚が全員に浸透しているのだろう。

西武信用金庫の凄いところはここだ。
銀行が御用達を実践しているのだ。

こんな話しを聞いたら自分も西武信用金庫の顧客になりたいと思うのは当然ではないか。

私は翌日、西武信用金庫の支店を調べたが、埼玉には支店がほとんどない。
当然、取引もないので管轄する支店の範囲内でないと成立しない。

よく考えたら、当社の東京支社である赤坂から近い支店に虎ノ門があった。

すぐに虎ノ門支店長あてに電話をしたが、不在だったので折り返し電話をしてくれるように伝言した。
すると、30分ほどすると折り返し会社に電話があり、それは支店長でなく副支店長のN氏からであった。

さすがに初めて電話した相手に支店のトップが対応するのは躊躇ったのだろう。

N氏には経緯を説明して、取り引きをしたい旨を伝え、一度赤坂に来て欲しいと申し出た。
すると、先方は支店にお越し下さいと言う。

まぁ、よく考えたら当然だろう。
こちらが会いたいと言っているのだから、出向くのが自然である。
むしろ、来てくれと言った私がおかしいのかも知れない。

とにかく、今週の日程で虎ノ門支店に行きN氏と接見する事になった。

私の構想は既に固まっているが、実際に御用達を受ける立場に早く成りたいと思っている。
どんな事をあつらえてくるのか凄く興味深いのは勿論、快進撃を続けている金融機関とのふれあいで何か掴みを得たいとも思っている。

自動運転機能

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3ヶ月ぶりに運転免許証が返ってきた。

当初は車の運転出来ない期間が3ヶ月も続くのはかなり不便だと思っていたが、実際に体験してみるとそうでもなかった。

電車と徒歩の方が運動にもなるし、仕事を併用出来る点は車よりはかどる。

しかし、その常識が覆された。

久しぶりにテスラに乗り込むと自動運転機能にアップデートされていたのだ。
それは、ハンドルが勝手に動いてブレーキやアクセルも自動的に動く。
私が何にもしなくとも、このような動きをAIがやってくれる。

もはや、車の免許が返ってきても意味を成さないのではと錯覚するほどの完成度だった。

外環道を走っている際に座席をめいいっぱい倒して寝ていたら、横に走っていたワンボックスカーの車内の人と目が合い仰天していた。

追越し車線を一定時間走っていると急にブザーが鳴り、最初は戸惑ったが一般車線へ移行する合図だった。
その際に手動でハンドル操作が必要になるが、一般車線を長距離走行する場合は熟睡しても全く問題ないし、オフィス代わりに仕事だって完璧にこなせる。

一方で、一般道路では少々異なってくる。
急に人が飛び出してきたり、バイクや自転車が進路変更してきた場合はAIが対応出来ない現状がある。
信号の認識もまだなので、前に車両があれば認識して自動的にブレーキやアクセルが動くので問題ないが、前に車両がないと信号無視をしてしまう。

例えて言うならば、今は幼稚園児である。
人やバイクの認識も学習しているのだ。
あらゆる状況のデータを集積し、学習する機能が人口知能たる所以である。

従って、運転する体験を重ねる事で小学生になり中学、高校、大学と進学するようにテスラという車が人のように成長して大人になって行くのだ。

つまり、車に乗り込む際は毎回成長しているので、その具合が非常に楽しみになる。
まるで我が子の成長を見守るかのようだ。

それに連れて世の中も進化していく。

5年後にはおそらく、タクシーやバスは無人になり、有人の運転手は存在していないだろう。

そして、10年後には空飛ぶ自動車スカイカーが登場する。
車のコントロールパネルにある羽のマークボタンを押せば、羽が出てきて空を飛ぶようになる。
東京から千葉の天然村まで20分もあれば充分だろう。

テスラ社はその程度の事はあっさりやってしまうに違いない。

50年後には火星まで3泊4日のプランを申し込んでいるかも知れない。
その時、私は100歳になるが、医療テクノロジーの進化に伴いナノロボットが体内で活躍し、事前に病気の元を察知し治療してしまう。

もしかしたら200歳位まで寿命が延びているかも知れない。

更に100年後にはもっと進化して神の領域である不老不死も考えられる。
まるで、ドラゴンボールに出てくるデンデような存在で、漫画のような世界が待っている可能性も否定出来ない。

何かこう考えるとほんの少し先の未来は劇的に世の中が変わっているようだ。

自分も会社もこのテクノロジーの変化のようにカメレオンになる必要がある。

Makuake

社長ブログ

今朝、ブログの原稿を考えてタイトルが決まった。
それと同時にTVでワンピースが始まるのをワクワクしながらオープニングの画面を見ていた。
すると途中で画面がいきなりスイッチ。
北朝鮮のミサイル発射の報道に一瞬驚いたが、次の瞬間これで今日のワンピースは見送られると思った。
正恩にワンピースを邪魔され、バカヤローと心の底から怒りが湧いた。

50にしてまだまだ5歳のような子供である。

さて、「Makuake」サイバーエージェントが運営するクラウドファンディングだ。
業界のリーディングカンパニーで様々な挑戦のプラットホームであり、メディアとして急成長している。

昨年、クラウドファンディングに挑戦しているが失敗している。
別のメディアでコンテンツも違っていたが、初めての挑戦は苦い経験となった。

今回チャレンジしたきっかけは、経営参謀での成功事例を紹介する内容を見たからだ。
参謀では、クラウドファンディングに成功した事例を分析して、肝になっている要素を抽出し、メンバーに共有している。
参謀は様々な業態の成功を共有しているので、ビジネスが発展する要素を心得ている。

イコムでは、これを基盤として実行部隊が編成された。

リーダーを中心に3名でスタートした。

Makuakeというメディアはクラウドファンディングを通じてコンテンツを拡散する役割を果たしている。
成功報酬になっているので、目標金額に達しない場合は料金は発生しない。
一見まったく儲からない印象があるが、組織の規模の大きさに関係なくエントリーを受け付けていて、挑戦者に対して同じスタンスでオペレーションしている。
つまり、目先の利益よりメディアのバリューアップに努めている。

おかげで、Makuakeスマホサイトではトップページのトップに今回のプロジェクトが露出している。

Makuake掲載オープンは5日金曜日AM10:00にスタートした。

私は支援者を集める手助けは一切しないと決めていた。
それは、今回の実行部隊を尊重する意味もあったが、クラウドファンディングの真の意味がプロジェクトに対して共感する人々から広く資金を募るからで、関係者に支援を依頼しようとしたら仕事の影響力を使ったり、友人知人に一声かければ目標金額はあっと言う間に到達してしまう。
それでは、本来のプロジェクトに対しての共感から集まる資金とは意を反する事になる。

私はスタートとして間もなく、参謀の関係者2名へ情報のシェアを要請していた。
それは、今回チャレンジするきっかけとなった参謀に対し、そのことを知ってもらいたい気持ちと同時にプロジェクトがスタートした高揚感からくるものだった。
また、シェアの効果に期待する気持ちもあった。

FBメッセンジャーで通知すると即レスがあった。
支援者として子供を連れてイベントに参加するのを楽しみにしていると。

正直、すごく嬉しかった。しかもマッハ早い対応に感激した。
もう一方も支援者としての応援メッセージが届いた。
本当にありがたい話しである。

初日は、実行部隊がプロジェクトの企画に改良を重ね、根回しの成果もあって最初のハードルである目標金額の30%をクリアした。
これからは、プロジェクトに共感した人々への拡散がどれだけ浸透していくか、実行部隊の知恵と行動力が試される。

これからがプロジェクトのMakuakeである。

「棚田遺産」プロジェクト

https://www.makuake.com/project/tennenmura/

全国の棚田を遺産登録するネットワークを構築し、都市部の人々と地域の人々の共同作業による地域活性化の取り組み。

共感した方は是非、プロジェクトを支援いただけるとありがたい。

今年はこれを皮切りに、「アクアポニックス」、「ベジパーク」、続々とイコムの新しいサービスがリリースされる。

最近の飯

社長ブログ

馴染みのスーパーでは、全国の特産品を商品ごとに集めた売り場を設けている。
最近はおでんが目立ち始めた。
特に関東おでんの出汁はかなりのレベルになっている。

チーズやサラミなどワインに合わせた品もバリエーション豊富で、カレーも全国の地方特産品からのものだったり、何十種類も棚に並べられている。

一つの商品の価格帯が多様で最低価格と最大価格の差で10倍する品もあったりする。

バターで塩分濃度が低いものは1300円だったり、商品の多様化と同時に健康に良い商品のラインナップも目立ち始めたようだ。
私はパンをあまり食べないが、知人からいただいたのがあったので、そのバターを買って食べてみた。
それほど劇的に美味いと感じなかったが、健康に配慮した品とはそんなものかも知れない。

一方で、昨年まで馴染みにしていた中華の店の餃子と中華丼は劇的に美味い。
しかし、翌日になっても喉が渇いて水を大量に欲するようになる。
一度カウンターからじっくり主人の仕事を拝見した際に、鍋に入れた具材に調味料がいくつか使われていた。
塩、胡椒はもちろん、味の素も入っているようで、美味さが自然でないと言うか、化学調味料の絶妙な加減による仕上げが濃い味となって現れているに過ぎないのだろう。
最近はめっきり行かなくなった。

何か自分の飯ライフが転換したようで無意識だったが、最近になって飯屋を選ぶ基準が変わったことに気付いた。

先週の飯屋で美味いと感じた品は、鉄板焼きのシメでオムライス、関東おでん出汁、ピータンと椎茸のお粥、玄米トマトカレー、ニンジンの握り寿司、スターバックスタマゴサンド、淡路島玉ねぎサラダ、の7つだった。

普段は朝が玄米と味噌汁、昼と夜はどっちか一食で仕事に合わせてどちらかに決めている。

1週間を翻っても以前と比較すると大分変わったメニューになっている。

以前はパターン化していた。
例えば、ランチには幾つかの馴染みの店で食べる中華丼と餃子、チャーハン、メンチカツ、カツカレー、フライドエッグカレー、天ぷらそば、カレー南蛮とご飯、このローテーションが組まれた感じの飯ライフだった。

夜は会食があったりするので、肉や魚を中心とした店が多く、おまけにしめに麺類や雑炊だったりする。

ポイントは油が劇的に減少したことである。

先週の飯にしても鉄板焼きのオムライスを除けば油料理が少なくなり、素材から出る自然の旨味を生かした調理に近い飯屋を選択しているようだ。

この素材から出る自然の美味さに大驚愕した品を発見した。
私はそれを自ら好んで食べるものではなかった。

しかし、口にした瞬間から自然の甘味からじわっとくる美味さに薄笑いしてしまった。
こんなにも美味しい飯がここで食べるなんて感動した。

それこそが赤飯である。
地域の素材を使い熟練のご婦人がつくる赤飯は絶品だった。

天然村でお世話になっている平塚活性化協議会の婦人チームの作品だ。
まさにここでしか食べられない代物だった。

この赤飯はわざわざ食べに行きたくなるだけの価値がある。
あとひとひねりすればもっと商品価値は上がるだろう。

その他にも彼女たちが作る田舎寿司がある。
山の幸をネタにしたもので、昔からの伝統を受け継ぐ里山料理である。
自然の美味さに熟練の味付けを加えた一品は、東京に集まる飯屋では決して味わうことのないもので、地域の特性を生かした郷土料理だ。

これらは、最初に紹介した馴染みのスーパーには出回らない品である。
そこに行かないと手に入らない。
市場に出回らないので地域を訪ねて初めて食す事が可能になる。

これからの時代は何でも集まる品揃いの売り場から、そこへ行かないと手に入らない売り場を作る価値の方が勝るのではないかと感じる。

飯屋も同様で健康に配慮した新鮮な素材を扱う、その店にしかない美味さを求める人々は海外からも大勢訪れるだろう。

チョウザメ

社長ブログ

久しぶりにすごい会社を見てきた。

秋葉原から筑波エクスプレスに乗り筑波へ向かった。
初めて乗った印象は普通の車両に比べてシートが硬く感じられた。
車窓から見る田園風景は常磐自動車道で車から見るそれとさほど変わりがなかった。
しかし、筑波へ近づくと綺麗な街並みに変わった。
区画整理が整い、住宅も広い敷地に大きめな家が並んでいた。
屋根には太陽光パネルを備えた家が目立っていた。

約45分で筑波駅に到着した。

今回訪れたのは、チョウザメの養殖で成功している企業であるフジキンさんを訪問した。
目的はアクアポニックスに用いる魚をチョウザメにするか検討していて、実際に現実現場でどのような取り組みがなされているのかを自分の目で確かめ、現場感覚を感じるためにやってきた。

フジキンさんの本業は製造業で、半導体や医療機器のバルブを扱う会社だ。
本社が大阪にあり全国の主要都市には支社があって、アメリカやアジア各地に工場を展開している老舗のバルブ製造グローバル企業であった。

筑波支社も研究所のような施設で、役員室に通されるまでのプロセスはさすが製造業といった印象を受けた。
それは、室内靴に履き替えてすぐのところにアルコール消毒をする仕組みがあり、そこのホールには商品の展示やイベント掲示板があり、非常に全体が整った清潔感のある空間だった。

役員室でチョウザメの養殖に至るまでの経緯を聞いた。
かいつまんで言うと、28年前に新規事業として始めたきっかけは、景気に左右されない安定した基盤を築くため、重要であるが非緊急な取り組みとして、魚の養殖を発想したそうだ。
当初はフグやヤマメなどを検討したらしいが、二番煎じではない日本初のパイオニアとして可能性のあるチョウザメにトライしたそうだ。

製造業との共通点でもあり、自社の強みを生かせる統計的品質管理を魚の養殖にも応用できる要素は大きかったようだ。

しかし、始めた当初は苦労続きで赤字が続く期間がかなり長かったようだ。
実際の養殖施設まで案内してもらったが、そこを見る限りまるで水族館に来たかのような素晴らしい施設で既存の養殖業者とは別格のレベルに驚愕した。

それは、製造業が成せる業できっちりとした環境を作り統計的品質管理の元、養殖されているチョウザメがたくさん泳いでいた。

今この状況だけを見たら普通にチョウザメの養殖がなされて、雌だとキャビアが取れて一匹10万円で出荷され、雄でもキロ4000円と商売としたら立派に成功している。
しかし、始めたのが28年前である。
この期間のプロセスがあってこそ今がある。

何でも直ぐ成果が出る商売は知れている。
試行錯誤を繰り返し失敗を重ね、知恵を集結して成せることだと思う。

そう考えるとフジキンさんはすごいと思うのだ。
創業80年の凄みを感じた。

養殖施設には、大きさによって水槽がわけられているが、最年長のお年寄りが30歳だった。
2歳の時にロシアから輸入して、育成期間を経た後に人工孵化に日本で初めて成功したのだ。

寿命は80歳と言うからほとんど人間なみである。

稚魚から出荷するのに普通8年はかかるそうだ。
このあたりが魅力的だ。
それだけ参入障壁が低いと言えるし、ノウハウも積めるので加工食材としてのポテンシャルも高そうだ。

フジキンさんで育成されたチョウザメたちは都市部のホテルやレストランでキャビアやソテーとして料理されている。

天然村やベジパークのアクアポニックスでは地産地消による加工食材としてチャレンジしたい。

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