社長ブログカテゴリー記事の一覧です
親としての対応
赤坂小学校を卒業すると同時にシンガポールへ移住した家族がいる。
次男の同級生で夏休みになるとシンガポールから一時帰国するのだ。
先方の両親は実業家で国内に会社はあるが、シンガポールに住所があるという。
節税対策と相続対策で、今流行りの資産疎開を実行しているようだ。
今年は六本木のホテルを約50日間借りて住んでいる。
ご夫婦と子供は別室になっていて、次男と友人がそこに同居させてもらっている。
当然、別料金が発生しているはずなので、親としては見過ごすことが出来ない。
おまけに食事もご馳走になっているようだ。
子供同士が仲良しとは言え、受け入れ度合いが寛容というか、浮世離れしている
と言われても過言ではない。
そこで、こちらとするとどの様に対応しようか、妻と思案しているところだ。
このままだと、負い目もあるし、恐縮している状況なので何とかしなければと。
お礼の電話は入れたが、何を贈っていいものか、困っていた。
ある方と会食した時にその話をしてみた。
すると、意外な答えが返ってきた。
向こうの都合でそうしているのだから、そんなに恐縮する必要はないし、
むしろ困っているという意思表示を発信し、蚊取線香でも送ればいいと。
その際、これまでの宿泊費用等の請求書を送ってもらうように依頼してみたら
どうかと言うのである。
その上で先方から返答が来てから、贈り物をすればいいのでは、という
アドバイスをいただいた。
確かにそうだと思った。
蚊取線香は別としても、こちらの心情を伝えたうえで、互いに負担にならない
ようにすれば良いのだ。
一番大事な事は先方の息子と次男、友人が友達としての絆を保ち、将来ビジネスや
趣味でも交流が図れたら素晴らしいと思うし、そこに親が変な感情を持ち込んで、
友人関係に影響を与えては本末転倒になる。
ここは手紙をしたためようと思う。
PB
東京FMを聞いていると便秘解消は外と中からの両方やり方があるというので、
試してみた。
外からは軽いストレッチで、肋骨の左下部を掴んで圧迫し、右腰骨上部を掴みながら
体を回転させる。
この方法を試してみるとかなり効果的だった。
続いてはヨーグルト。
たまに飲むくらいで、普段は無関心だったが、この前セブンイレブンの店内でPB商品の
ヨーグルトがあったので買ってみた。
これが結構美味いので驚いた。
それ以来、毎朝セブンイレブンに寄ってこのヨーグルトを買っている。
これがきっかけでPB商品の凄さに気が付いた。
それまでの私はどちらかというと、コンビニは好きではなかった。
買うのはおきまりのヘルシア緑茶。
これしか買ったことがない。
あとの商品には全く興味がないので買ったことがない。
ATMを使ってお金を入れたり、出したりするくらいのものだった。
ところが、このPBのヨーグルトに出会ってからは、毎日欠かすことなく
セブンイレブンに通っているのだ。
しかも、PB商品なので勿論、セブンでないと買えない。
それまでの印象は安いから質はどちらかというと劣ると思っていた。
ところが、戦略の上でやっている、ここでしか買えない商品。
しかも、美味くて品質が良い。
それと、100円のコーヒー。
これもかなりコスパは高い。
業界関係者に聞くとブレイク中とのことで、儲かる商品として開発され、
今では、スタバの顧客も流れているというほどのPB商品である。
ここでしか買えない、あるいはこんなサービスはここでしかない、
こんな技術はここでしかない、「ここでしかないブランド」を創出し、
顧客が頻繁に買ったり、通ったりするPBの時代になった。
用事を足さないサングラス
48回目の誕生日が過ぎて、逆算すると25年〜30年位の残された時間をどう有意義に
過ごすか、とても考えさせられる機会でもあった。
会社を始めて今年で20年が経つ。
誕生日の朝、オフィスで皆が私の為に合唱してくれた。「ハッピバースデイトゥーユー♪」
朝から拍手のハイテンションで祝ってくれて、大変嬉しかったが大いに照れてしまった。
このような生の祝いは会社では初めてだったので深く感激した。
プライベートでも大勢から祝福を受けるのは、かなり久しい出来事だった。
だが、プレゼントを開けてみるとサングラスだった。
私は一瞬戸惑った。
近眼の私には用事が足せないのである。
しかし、ここにビジネスのヒントが隠されていると思った。
要するにプロダクトアウトの発想なのだ。
供給側から考えた商品の選択をしているので見落としてしまう。
マーケットアウトの発想だと需要側(お客様側・この場合は私)に沿った
商品を提供することになる。
必然的に私が普段メガネをしているので、レンズを変えないと見えないのは皆知っている。
しかしながら、思考がプロダクトアウトなので、こんな風なことが起こる。
普段仕事をしていて私も含め、意外と見落としている部分がここに表れているように思う。
お客様を普段から観察している、そしてお客様のことを十分に理解したうえで、私たちが
お役に立てることを提供していく。
イコムではこれを「御用達」と呼んでいる。
お客様の言うことは聞かない。
お客様が自身でも気付いていない役立つものを提供しご満足いただく。
イコムミッション「時代にフィットした不動産活用を終わりなき改善の精神で挑戦する」
これに直結することになる。
しかし、油断をしていると、事前調査の段階でプロダクトアウトに陥ってしまう。
新しい商品をマーケットインとして捉え、開発している状態が常に社内に充満している。
私にはこんな景色が3年後に見える。
今回の誕生日プレゼントの「用事を足さないサングラス」で可能が見えた。
農業
おもむろに手渡されたものは生のトウモロコシだった。
そのまま食べて大丈夫と言うので、少し驚きながらも食してみた。
なんと、みずみずしく甘くてシャキシャキの美味さなのだ。
続いて小松菜が出てきた。これも生でイケるという。
これもとてつもなく美味かった。
やはり、みずみずしい、シャキシャキ感があって甘みがあるのだ。
少し塩をふっても良し、シャブシャブでもよし。
何か食べ終わった後に、体内にエネルギーが注入されたような体の感覚があった。
主に聞いてみると、お年寄りの元気のない人が食べてから翌日また来ると、ピンと
元気な姿で現れるという。
主曰く、本来の野菜から摂取される栄養素で元気になったという。
これらの原は主が開発した堆肥にある。
天然村でも実験し始めた段階で、収穫すると先ほどのような出来栄えになる。
これからの野菜は美味いだけではなく、健康に良く、病気になりにくい体質づくり、
あるいは病気をも治癒可能なものが、世に出る番ではないかと思う。
これからの取り組みとして、主との業務提携による「レッドマウンテンプロジェクト」
が始動することになった。
これは群馬県の赤城山麓の1万坪の土地でヘルスケアをコンセプトに、医療法人とも提携した
21世紀型ヘルスケアハビテーションビレッジを創り上げる。
これは既に天然村鴨川で取り組んでいる二拠点居住にヘルスケアを加えたもので、
天然村赤城ということになる。
「農業には無限の可能性が広がっている」私の友人から聞いた言葉だが、農業界は幅広く、
様々な技術革新が水面下で行われていて、これからの時代を担うことになると思う。
更に生産物を加工する6次産業でも、地域から元気にする起爆剤になるのではないか。
TPPなどの時代の変化がある中で、農業分野にチャンスありと見た。
時代にフィットした不動産活用を終わりなき改善の精神で挑戦する。
真夏のトレーニング
ムンムンした熱気の空間で滴り落ちる汗が止まらない。
総合格闘技のジムでは真夏に入り、着替えが幾つあっても足りない状況に
なってきた。
入会して3か月になったが、練習後の翌日は体がきつくて毎朝のトレーニングさえ
出来ない状態になる。
まず、ジムに到着すると着替えてから、ストレッチで体をほぐしてから縄跳びで体を
温める。3分を3Rこなすのだが、今の時期はこの時点で汗だくになる。
次にシャドーボクシングを各自イメージしながら、キックミット、パンチミットに移る。
これはキックとパンチの打ち込み練習で3分3Rやるのだが、これでヘトヘトになる。
息が上がって水をがぶ飲みする。これはやった人でないと解らない。
想像以上に3分が長く感じて、苦しくて最後は倒れこんでしまう。
数分後にスパーリングになる。
最近は多少動けるようになってきたために、相手も強度が上がって対戦してくるようになった。
キックがバシバシ足に連打を喰らい始めて、翌日になるとアザになり動けない位の痛みが残る。
格闘家の友人とやっても、パンチを浴びてすっ飛んだり、ガードが下がった際に顔面に入れられたり
している。
悔しくて仕方がないが、早くやられっ放し状態を克服したい。
気が付くと何だかモチベーションの方向性が変わってきている。
当初はキックをすることでストレッチになるから、体を柔らかくする目的で入会したのに
いつの間にか格闘家のモチベーションになっているのだ。
もうすぐ50歳にもなるオヤジがここにきて、格闘家の端くれになろうとしている自分がいる。
面白いもので、朱に交わると当初の目的とは別な向上心が湧いてくるのだ。
自分よりダブルスコアも違う連中と交わって、年齢も職業も何にも関係ない世界で格闘している。
技術と体力の向上を共通の目的としているので、どこの誰で何をやっているかなんて全く関係なし。
そこが実にフラットで面白いのだ。
私も上達するまで3年の辛抱だ。
採用活動
二日酔いの状態で東京ドームへ向かった。
土曜日が二日目となるDUDA転職フェアにイコムがブースを出店したのだ。
会場に到着すると転職を希望する人たちで大賑わいだった。
会社のブースを見かけると順番待ちになっているのでびっくりした。
他のブースを見渡すと人気がある会社と敬遠される会社とではっきりしていた。
なぜ、わが社が人気があるのかよく解らなかったが、ともかく嬉しかった。
ブースの設えもなかなか良く出来ていて、親しみがもてるような感じになっているのも
一つの要因に感じた。
私は自分でもまだ酒臭いのを感じていたし、顔も少し赤みが残っていたので、ブースに
いるとマイナス作用にしか働かないように思えたので、長居をせずに遠くから観察していた。
大きなイベントなので参加企業を全て見るのも大変である。
私がぐるっと見た感じだと賑わいを見せている企業の中にニトリがあった。
また、LCCの航空会社も圧倒的な人気を誇っていた。
サービス業の中でも旬な企業に人気が集まっているようだ。
歩いていると、ふと私の名前を呼ぶ声が聞こえたので振り返ると、友人だったので驚いた。
およそ3年ぶりの再会だったが元気そうで、少し若返った印象だった。
色んな苦労があったらしく、転職をしたのを別な友人から聞いていたのだが、今は完全に吹っ切れた
感がある。ブースを出店していてマネージャーとして活躍している事を聞いて安心した。
しばらく歩いていると、前面に出て歩いている人に積極的に声がけする女子社員がいるブースは
賑わっている。当社も二人の女子社員が同じようにしているので効果が出ているのだろう。
一方で当社の隣のブースは異彩を放っていた。
大阪の飲食業だが、まるで祭りのテキ屋のごとく、スタッフ全員が男子でイケイケのノリなのだ。
おまけにオーナーと思われる人物が先頭に立って、大阪弁で客引きのような振る舞いを見せている。
呆気にとられたが、やっている本人は真剣そのものなのだろう。
飲食業はどちらかというと不人気でどこのブースも人気がない。
何とかいい人材を確保しようと必死になるのも当然であるのだが…
しかし、本当に会社というのはいっぱいあるんだなと感じた。
知らないだけで大企業から中堅、中小企業まで勢揃いだったが、本当にたくさんありすぎて職を探す方
も採用する企業の方もマッチングするのがどれだけ大変なことか、実際の数字を見たくなる。
現に当社に来ていただいた方々の様子をスタッフに聞いてみると、魅力の感じる人は数人に留まり、
1人だけでもいい人材が取れたら成功といった感じである。
採用という活動は正解がないのかも知れない。
企業活動の中で一番の勘所であるのは間違いないが、緊急で重要な位置づけから非緊急で重要へと
シフトする必要性を改めて感じた。
PR効果
正月のマグロの初競りで1億5000万円を超える金額で有名になった、
すしざんまいの木村社長に会う機会があった。
飾らない人柄で商売が上手い人だなと感じた。
まず私は店に行ったことがないし、回転ずしと思い込んでいたので、
正直、さほど興味がなかった。毎年競りで価格が上がって大変としか写らなかったのだ。
しかし、結果を見てみるとPR効果がとんでもない事になっている。
マスコミの影響もあって、木村さん自ら役者を演じるマグロ解体ショーはテレビでもお馴染みに
なってしまった。
私は翌日、新橋のSL広場前のオープンしたばかりのすしざんまいに行ってみた。
夜9時を過ぎていたが、広い店内は満席で入れ替わりに賑わっていた。
店内は大型テレビ画面に、木村さんが出演した番組が映し出されていた。
大きな水槽に鯛やヒラメの活魚が新鮮さを演出している。
一方で内装やテーブル、食器類は一切金をかけておらず、いわゆる鮨屋とは対極的な感じだ。
大トロ一貫398円だったので食べてみたが想像以上に美味かった。
おそらく鮨屋で倍以上はする値段にはなるだろう。
いったいどんなきっかけですし屋を始めたのか聞いてみたが、カラオケやらモーテルを
やってきたが、あるきっかけで水産会社に勤めることになり、そこで絶大な信用を得ることで
築地で1号店を始めるきっかけになったと言う。
しかし、オープンから半年近くは全く誰も来なかったらしい。
どんな事があっても諦めないことを信条としている彼は手を打った。
近所の鮨屋との違いを作るために、まずは24時間営業に切り替えた。
銀座のママ達に協力を得て、店が始まる前の時間と終わった後に利用してもらうことで
認知度が広がり、築地に顔が利くのでネタも豊富でいいものが手に入る、都心部に
出店を重ねて24時間営業を売りに現在は50店舗を超えるまでになった。
PR効果が絶大なために、海外からの来店も急増しているらしく、
ロシアやフランスの要人も、ちょこちょこ利用するそうだ。
しかし、実際の商いの規模からすると、認知度が大きく先行している感が否めない程に
なっているのがPRの凄いところである。
初競りで大枚を叩いてもお釣りがくるだろう。
解っていればの話だが、なかなか出来ることではない。
先見力と度胸が兼ね備わっている。
すし文化で日本を元気にするという使命が強くあって、それは店内のスタッフの在り方に
移植されているように感じた。
小さいことを積み重ねる
バスケットボールの試合を観戦するのは彼が小学校4年生以来だった。
次男が港区中学校優勝を目指す最後の大会となる。
一回戦の相手は白金の高松中学校だった。
アウェイのゲームに加えて、赤坂中学校のメンバーを見ると明らかに、
見劣りするのがわかる。
部員数も倍以上の差があり、体格の違いも明らかだった。
試合開始早々に得点を許し、相手のペースで試合が進んでいく。
次男のプレーは確かに他のプレーヤーとは違い、スピード、テクニックは
圧倒的な違いを見せつけている。
しかし、彼の個人中心のプレーに対し相手はチームプレーを徹底している。
個人の技術は普通レベルだが、パスやフォーメーションが戦術的になっている。
一方で赤坂中は次男の個人プレーで戦っている。
どんなにスピード、テクニックがあっても1対5では勝てるわけがない。
結果はダブルスコアの大差で敗れた。
私が観戦に来た理由は、彼が私に手紙をしたためた決意のほどを実際に
見たかったからだ。
やんちゃをして警察のお世話になっていた時に獄中から書いた手紙。
その時の決意から3か月。
短いと言えばそれまでだが、誰にも負けない毎日の努力と執念は
あっただろうか。
人は決意とは別に、時と共に楽な方へ流される傾向がある。
実際にやる。努力を積み重ねる。
これを真剣に実施していたか。
私は見ていて思った。
リーダーシップの違いが決定的だと。
相手選手のリーダーは普通の選手だが、戦術に基づいて雰囲気を作り、各自の役割を
上手くリードしながら、それぞれの能力を発揮出来る環境を創り出しているようだった。
まるで組織として見たら会社と全く同じではないかと感じる。
普通の人が集まる組織でも、リーダーシップによって何倍もの力を発揮する事が出来る。
高松中学校の選手達は普段から小さいことを積み重ねる練習をしているのだろう。
「小さな事を積み重ねる」毎日コツコツ続けることが大きな差になって表れる。
個人として、全体のチームとしても、これに尽きる。
彼の手紙から決意は伝わったが、実際の行動がどうだったか。
次の目標を定めたら、実際にどんな行動をするのかを具体的に決めて、毎日積み重ねる
努力を怠らない。
目標の達成は、シンプルにこのプロセスを実施するかどうか、これだけである。
不動産はやっぱり店舗がいい
不動産の事業に携わって思うのが、貸すなら店舗が良いと考える。
逆に言えば不動産を持つなら、店舗としての視点から検討して、
魅力があれば買いということだ。
なぜ店舗がいいのかと言うと、私個人でも会社としても不動産を
貸している中でよく見ると、マンションや事務所に比べると圧倒的に
収益力が高く、空いたとしても直ぐに決まる。
貸す立場としての交渉も有利に運べて、保証金も預かれるし、メンテナンス
はほとんどかからない。
手間いらずで高収益を長期にわたってもたらしてくれるのが店舗物件だ。
店舗と言っても様々な業態があるが、やはり飲食店がいい。
但し、立地が抑えどころで、駅から徒歩3分以内に限る。
土地を買って新築ビルにしてもいいが、既にあるビルを購入するか、
あるいは、店舗が営業している部分だけを購入するやり方もある。
その場合、場所によっては2Fだったり地下でもOKだ。
先月、私の弟が恵比寿で鮨屋をオープンさせたが、駅から徒歩2分、
5Fの雑居ビルにある。
あえて5Fにしたそうだ。賃料が1Fに比べて格段に安いし、隠家として
の強みを引き出すことも可能だという。
看板も一切なし、紹介以外では見つからないのだ。
但し、駅からは徒歩2分。やはり、ここは外していない。
貸す側から見ると5Fという不利な条件にも拘わらず、借主が飲食店の内装に
してくれているのだ。
万一店が行き詰まって、店じまいする事になったとしても、内装は借主の
弟に帰属しているようでも、原状に復す義務がある以上、実際には貸主側が
担保しているようなものだ。
この状態だったら、新たに借りる人は沢山いるはずだ。
こんな風に立地を厳守すれば、不動産はやっぱり店舗がいい。
恵比寿 鮨 早川で検索するとアクセスがわかる。
一人2万円位の予算になるが満足いただけると思う。
凄い蕎麦屋
バイクを飛ばして天然村へ。
朝からミィーテイングを済ませ、午後の草刈作業をするまでの時間で
飯に行くことになった。
村長は是非一度連れて行きたい店があるという。
そこは里山の中にひっそりと営業している蕎麦屋だった。
看板もなく、口コミか紹介でもないと絶対に解らない。
店に入ろうとすると平日にも拘わらず順番待ちで並んでいるのだ。
うーーん、私は唸ると同時に期待が一気に膨らんだ。
待つこと20分。ようやく客席についた。
一枚板のテーブル、照明、手作りのインテリア、和のテイストでオシャレな
センスを感じさせる。
食器も拘っているようで、かなりお金をかけている様子がうかがえた。
店は主人と奥さん二人でやっている。
お二人とも30歳前半のようで、どのような経緯で開業に至ったか、
私の興味はそっちに移っていた。
主人は六本木ヒルズの中にある蕎麦屋で修行して、2年前に開業したそうだ。
なぜ、都市部で開業せずに田舎のしかも里山を選んだのか。
とても勇気ある選択に更に興味が惹かれた。
きっかけはサーフィンだという。
以前から房総には来ていて、サーフィンしながらのんびり里山でライフスタイルが
出来たらいいと思ったそうだ。
住まいと仕事を移してしまおうという発想は凄いと思った。
自分自身の気持ちに正直でそれを行動に移す。
なかなか出来る事ではない。
しかも、その日に食したものは全てミシュラン級レベルだったので驚いた。
浅草の藪そば、赤坂の砂場、西麻布の千利庵、白金の利庵、私が知っている美味い店を
上回っていたのだ。
18時閉店、木曜日定休、里山の手作り蕎麦加瀬。自分のペースで田舎の自然環境に囲まれ、
趣味のサーフィンを楽しみながら、お客に一流の味を提供する。
こんな志向の職人の若者が増えてくると地域も益々面白くなってくる。
天然村の出番である。
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